消費税のインボイス制度(適格請求書等保存方式):記事まとめ

ここ最近、消費税のインボイス制度(適格請求書等保存方式)に関する記事を書いてきました。
あっという間に記事数が増えてきたので、ここまでに書いた記事をまとめます(2022年5月更新)。
目次
1.総論
まず、以下の記事で、消費税のインボイス制度に関して知っておくべき用語を5つ挙げ、制度の概要をまとめています。
2.適格請求書発行事業者の登録
適格請求書発行事業者の登録については、以下の記事があります。
インボイス制度:登録番号(T+法人番号)とローマ字のTの謎
インボイス制度:適格請求書発行事業者の登録手続き(令和3年10月1日から)
インボイス制度:登録日である令和5年10月1日をまたぐ請求書
インボイス制度:登録申請書の提出期限は令和5年3月31日です
インボイス制度:令和5年3月31日までに登録申請書を提出しなかったら?
インボイス制度:登録申請から登録通知までの期間
インボイス制度:適格請求書発行事業者公表サイトは10月運用開始予定
インボイス制度:適格請求書発行事業者の公表情報に変更があった場合
インボイス制度:課税期間の途中で登録した場合
インボイス制度:適格請求書発行事業者の登録の取りやめと取消し
インボイス制度:適格請求書発行事業者の登録をしないケース
インボイス制度:新設法人の登録時期の特例
個人的に気になったのは、通達にある「ローマ字の大文字T」という表現です。ローマ字の定義を根底から覆すような斬新な表現だと思いました。
3.適格請求書などの記載事項
適格請求書や適格簡易請求書、また適格返還請求書などの記載事項については、以下の記事があります。
インボイス制度:適格請求書の記載事項+記載例をわかりやすく
インボイス制度:適格請求書は「請求書」とは限らない
インボイス制度:適格請求書上の消費税額の端数処理(切上げ・切捨て・四捨五入)
インボイス制度:適格請求書が複数書類に分かれている場合の端数処理
インボイス制度:端数値引きがある場合の適格請求書の記載例
インボイス制度:外貨建取引における適格請求書の記載事項
インボイス制度:仕入明細書と適格請求書を1枚の書面で交付する場合
インボイス制度:適格簡易請求書の記載事項+記載例をわかりやすく
インボイス制度:適格返還請求書の記載事項+記載例をわかりやすく
4.売上側(適格請求書の交付義務)
売上側(適格請求書を発行する側の立場)に関して、適格請求書の交付義務については、以下の記事にまとめています。
インボイス制度:適格請求書の交付義務と「求めに応じて」の意味合い
インボイス制度:保存すべき適格請求書等の「写し」とは
「求めに応じて」の意味合いなど、個人的に疑問に思ったことなども書いています。
5.仕入側(仕入税額控除の要件)
仕入側(適格請求書を受領する側の立場)に関して、仕入税額控除については、以下の記事にまとめています。
インボイス制度:適格請求書等保存方式の下での仕入税額控除の要件
インボイス制度:3万円未満で適格請求書の保存が不要の場合
インボイス制度:仕入明細書による仕入税額控除と相手方への確認
インボイス制度:水道光熱費の未払計上に係る仕入税額控除
インボイス制度:口座振替等で契約書を基礎に仕入税額控除を行う場合
インボイス制度:立替金に係る仕入税額控除には何が必要か
現行制度の「3万円未満セーフ」という取扱いからの変更点のほか、水道光熱費を未払計上する場合、契約書を基礎に口座振替等で支払いを行う場合、立替金がある場合などの仕入税額控除について書いています。
インボイス制度は仕入税額控除への影響が大きいので、当たり前ですが、このあたりの記事はよく読まれています。
6.イレギュラー対応
以下の記事は、ちょっと目先を変えて、雑談っぽいのものです。
インボイス制度:適格請求書記載の登録番号が有効かどうかの確認
インボイス制度:適格請求書類似書類等の交付禁止及び罰則
インボイス制度:適格請求書の記載事項に誤りがあった場合の対応
インボイス制度:適格請求書紛失時の対応=再交付依頼
個人的に興味があったのは、適格請求書紛失時の対応です。もっとやばいことになるのかと思った。
7.税額計算
以下の記事は、雑談っぽいものから切り替わって、税額計算に関する超真面目な話です。
インボイス制度:売上&仕入税額の割戻し計算と積上げ計算
インボイス制度:課税期間をまたぐ適格請求書に基づく積上げ計算
インボイス制度:仕入明細書による売上税額の積上げ計算の可否
1つ目の記事は、間違いなく、この中でいちばん退屈な記事です。
8.免税事業者(+簡易課税)
インボイス制度が「免税事業者」や「簡易課税を採用している事業者」に与える影響などは、以下の記事にまとめています。
インボイス制度:消費税の免税事業者への影響
インボイス制度:免税事業者が初年度に登録を受ける場合の経過措置
インボイス制度:個人事業者の初年度の申告対象期間
インボイス制度:免税事業者からの仕入れに係る経過措置(80%→50%)の適用要件
インボイス制度:免税事業者からの仕入れに係る経過措置を適用する場合の税額計算
インボイス制度:基準期間の課税売上高が1,000万円以下になったら?
インボイス制度:簡易課税を採用している事業者への影響
免税事業者に関するおまけの記事もあります(以下です)。
インボイス制度:免税事業者が請求書等に消費税額を記載することの可否
9.電子インボイス関係(適格請求書の電磁的記録による提供&保存)
以下の記事は、令和3年度税制改正による電子帳簿等保存法の改正の関係で書いたものです。
電子インボイス:適格請求書の電磁的記録による提供と保存(売上側)
電子インボイス:適格請求書の電磁的記録による保存と仕入税額控除(仕入側)
10.その他諸々
以下の記事は、その他諸々、例えば、任意組合(の立替精算)や委託販売、電気通信利用役務の提供の関係について触れています。
インボイス制度:売手負担の振込手数料は値引き?立替?
インボイス制度:任意組合(JVその他の共同事業)への影響
インボイス制度:委託販売等の委託者&受託者への影響
インボイス制度:委託者&受託者における委託販売手数料部分の取扱い
インボイス制度:リバースチャージ方式(電気通信利用役務の提供)との関係
インボイス制度:登録国外事業者制度(電気通信利用役務の提供)との関係
11.Q&Aの改訂(2022年5月追記)
2021年7月30日に国税庁の「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」が改訂されたので、以下の記事にまとめました。
同じく、2022年4月28日に国税庁の「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」がまた改訂されたので、以下の記事にまとめました。
12.オススメの書籍
最後に、オススメの書籍について。
制度が開始していない今、細かな論点への答えはQ&A(と税務通信さんの取材記事)がすべてだと思います。ただ、Q&Aは随時更新され、税務通信さんの取材記事もどんどん出てきます。
なので、制度の開始前に、分厚いインボイス制度の本を買うのは得策ではない気がします。
Q&Aは結構親切に書いてあり、それで足りそうにも思うのですが、唯一のネックは、全体像が見えてないと、どの部分に対応するQなのかがわかりづらいということです(たぶん構成があんまりよくない)。
このような観点から、私が個人的にオススメしているのが、熊王先生(クマオー先生)の『改訂版 Q&Aでよくわかる 消費税 インボイス対応 要点ナビ』です(紹介記事はこちら)。
安定のクオリティで、しかも、さっぱりしてて読みやすいです。
なので、これを読んだ後、Q&Aや税務通信を読むと効率的だと思います。
いったんはここまでです。
が、また何か思いついたときには、記事を追加すると思います。
では、では。
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら。