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インボイス制度:販売奨励金等に係る適格返還請求書の交付の必要性

今日は、消費税のインボイス制度(適格請求書等保存方式)のことを書きます。

Q&Aの内容のうち、まだ書いてなかったもので、販売奨励金等に係る適格返還請求書の交付について。

0. この記事のポイント

一定の販売奨励金は売上げに係る対価の返還等に該当しますが、このような販売奨励金について、得意先から交付される請求書に基づいて精算を行っている場合、必ずしも改めて得意先に適格返還請求書を交付する必要はなく、得意先が作成する請求書に(適格返還請求書として)必要な事項を記載しておくことで足ります。

 

 

1. 「販売奨励金等の請求書」というQ&A

国税庁のQ&A(消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A)では、「販売奨励金等の請求書」という項目があります。

そこでの設定は、以下のとおりです。

  • 販売促進の目的で、一定の商品を対象として、取引高に応じて得意先に販売奨励金を支払っている
  • 販売奨励金の精算は、得意先から交付される「奨励金請求書」に基づいて行っている
  • 消費税については、売上げに係る対価の返還等として処理している
  • 問題は、この場合に、得意先に対して改めて適格返還請求書を交付する必要があるかどうかです。

    逆にいうと、得意先から交付される「奨励金請求書」があるので、それで済ませることができるかどうかですね。

    2. 前提となる知識:販売奨励金の一般的な取扱い

    前提として、販売促進の目的で、(課税資産の)販売数量や販売高等に応じて取引先に金銭により支払う販売奨励金等は、売上げに係る対価の返還等に該当します。

    そういう販売奨励金じゃなければ、役務提供の対価になります。

    税率が8%か10%か、みたいな文脈で出てくるテーマかもしれません。

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    3. 今回の販売奨励金の取扱い

    上記Q&Aの販売奨励金は、取引高に応じて、得意先に支払うものです。

    なので、売上げに係る対価の返還等に該当します。

    ということは、得意先に対して、適格返還請求書を交付する義務があります。

    4. 改めて適格返還請求書を交付する必要性

    しかしながら、これは必ずしも「改めて適格返還請求書を交付する必要がある」ことを意味しません。

    すなわち、得意先が作成する「奨励金請求書」に、適格返還請求書として必要な事項が記載されていれば、それでOKです(適格返還請求書の記載事項については、以下の記事をご参照ください)。

     

    要は、得意先との間で、「売上げに係る対価の返還等の内容について記載された書類」が共有されていれば、それで問題ないということですね。

    今日はここまでです。

    では、では。

    ■インボイス制度に関する記事の一覧はこちら

     

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    この記事を書いたのは…
    佐和 周(公認会計士・税理士)
    現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら

     

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