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インボイス制度(消費税):国税庁のQ&Aが改訂されました(2022年4月)

久々に消費税のインボイス制度(適格請求書等保存方式)のことを書きます。

 

1. Q&Aの改訂

2022年4月28日に国税庁の「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」が改訂されました。

ざっとは目を通していたのですが、クライアントの決算発表がだいたい終わったので、ちょっと時間を取って読んでみました。

2. 新たに追加されたQ

今回の改訂で新たに追加されたQは以下の5コです。

(外貨建取引における適格請求書の記載事項)
問56
 当社は、米ドル建てにより取引を行っており、当該取引に係る資産の譲渡等の対価の額については、法人税における処理と同様に取引を行った日の対顧客直物電信売相場(TTS)と対顧客直物電信買相場(TTB)の仲値(TTM)により円換算を行っています。このような外貨建取引に係る適格請求書は、どのように記載すればよいですか。

(端数値引きがある場合の適格請求書の記載)
問58
 当社は、事業者に対して食料品などの卸売を行っています。取引先に対する請求に際して、当該請求金額の合計額の端数を値引きすることがあるのですが(いわゆる「出精値引き」)、適格請求書等保存方式においては、請求書の記載についてどのような対応が必要ですか。

(登録日である令和5年10月1日をまたぐ請求書の記載事項)
問63
 当社は、令和5年10 月1日に適格請求書発行事業者の登録を受ける予定です。当社は、売上げの請求書について、毎月15 日締めとしています。適格請求書等保存方式が開始する令和5年10 月1日をまたぐ令和5年9月16 日から10 月15 日までの期間に係る請求書の記載についてどのような対応が必要ですか。

(仕入明細書を受領した場合における売上税額の積上げ計算)
問93
 当社は売上税額の積上げ計算を行うため、適格請求書を交付して、その写しを保存することとしています。しかし、取引先の中には、仕入明細書により支払が行われ、当社が作成した適格請求書を受けとってもらえない取引先もあります。
 そういった取引先に対する売上げについては、売上税額の積上げ計算を行うために必要な「交付した適格請求書の写し」の保存を行うことができません。このような場合、当該取引先に対する売上げに係る売上税額の積上げ計算を行うことはできないのでしょうか。
 なお、確認をするために取引先から受領した仕入明細書については、当社でも保存しています。

(免税事業者からの課税仕入れに係る経過措置を適用する場合の税額計算)
問101
 適格請求書等保存方式開始後6年間は、免税事業者からの課税仕入れについても一定割合の仕入税額控除の適用を受けられるとのことですが、その場合の仕入税額控除の具体的な計算方法を教えてください。

個人的には、外貨建取引に係る適格請求書の話が明確化されてうれしいです(問56)。

このあたりは、ちょっとずつ新しい記事を書いていこうと思います。

【2022年5月追記】
書きました(以下の記事です)。

インボイス制度:外貨建取引における適格請求書の記載事項
インボイス制度:端数値引きがある場合の適格請求書の記載例
インボイス制度:登録日である令和5年10月1日をまたぐ請求書
インボイス制度:仕入明細書による売上税額の積上げ計算の可否
インボイス制度:免税事業者からの仕入れに係る経過措置を適用する場合の税額計算

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3. 改訂されたQ

上記の新規追加に加えて、37コのQが改訂されています。

数え間違えているかもしれません(会計士なので、「概ね37コ」ということです)。

こっちは、過去の記事にちょっと加筆しましたが、Q&Aでは、ほんとにちょっとの修正だけで【令和4年4月改訂】って書いてあります。例えば、「導入」が「開始」に変わってるだけとか。なので、実際には、言うほど内容は変わってなさそうですね。

あと、「一度付番された登録番号は変更できない」みたいな豆知識も追加されてます。個人事業者の場合、縁起悪い番号が当たったら悲惨ですね(笑)

ただ、自動販売機等による商品の販売等に「含まれない」ものとして、コインパーキングの例が追加されてたり(こちら)、立替金のところで、帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる課税仕入れの取扱いが明記されてたり(こちら)、そういうのは見ておいたほうがいいかもしれません。

【2022年8月追記】
コインパーキングについては、別途記事を書きました(以下です)。

 

個人的には、登録の拒否とか取消しのところで、納税管理人の届出の有無が関わってくるところは、ちゃんと覚えとかないとなと思っています(拒否のほうはこちら)。

4. オススメの書籍

最後に、オススメの書籍について。

制度が開始していない今、細かな論点への答えはQ&A(と税務通信さんの取材記事)がすべてだと思います。

そして、Q&Aはこんな感じで随時更新されていくので、あまり分厚いインボイス制度の本を買うのは得策ではないように思います。

Q&Aは結構親切に書いてあるのですが、唯一のネックは、全体像が見えてないと、どの部分に対応するQなのかがわかりづらいということです(たぶん構成があんまりよくない)。

ということで、私が個人的にオススメしているのが、熊王先生(クマオー先生)の『改訂版 Q&Aでよくわかる 消費税 インボイス対応 要点ナビ』です(紹介記事はこちら)。

 

安定のクオリティで、しかも、さっぱりしてて読みやすいです。

なので、これを読んだ後、Q&Aや税務通信を読むと効率的だと思います。

今日はここまでです。

では、では。

■インボイス制度に関する記事の一覧はこちら

 

この記事を書いたのは…
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら

 

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