健康診断費用・人間ドック費用は仕入税額控除の対象になるか(消費税)
「消費税の基礎知識」シリーズということで、いまは「仕入税額控除」をテーマに書いています。
今回は、健康診断費用・人間ドック費用です。
Table of Contents
0. この記事のポイント
健康診断費用・人間ドック費用は、基本的に仕入税額控除の対象になります。これらは、いずれも非課税取引である社会保険医療の給付等に該当しないためです。
1. 健康診断費用は仕入税額控除の対象
企業が、従業員等に係る健康診断費用を負担することがあります。
この健康診断費用は、仕入税額控除の対象になるでしょうか?
答えは…
基本的に仕入税額控除の対象になります。
2. 社会保険医療の給付等に該当しないため
前提として、社会保険医療の給付等は非課税取引ですが、これは健康保険法や国民健康保険法などによる医療に限定した取扱いです。
従業員の健康診断費用は、この社会保険医療の給付等に該当しないため、非課税にはなりません(課税取引です)。
したがって、課税仕入れに該当します。
3. 人間ドック費用も仕入税額控除の対象
この取扱いは、人間ドックに係る費用などについても同様です。
つまり、人間ドック費用も、課税仕入れに該当し、基本的に仕入税額控除の対象になるということです。
ちなみに、個人的にずっと気になっていることがあります。「人間ドック」のことを「人間ドッグ」と呼ぶ人が一定数いる気がしてなりません。船を検査するdockだと思うのですが、「人間dog」って字面、なかなかインパクトがありますね。 まあ、いいか。
今日はここまでです。
では、では。
↓オススメ本
消費税の課否判定、私は以下の本(『消費税 課否判定・軽減税率判定早見表』)を使っています。さらっと確認したいとき、手許に1冊あると便利です。
この記事を書いたのは…
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら。
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら。