消費税のインボイス制度（適格請求書等保存方式）について、ここ数か月の議論のアップデートです。

今回のテーマは、水道料金のインボイス対応です。

少し前ですが、税務通信（3757号）に解説があるので、詳細についてはそちらをご参照ください。

　

1. 「インボイス＝検針票」のパターン

市町村などに支払う水道料金について、仕入税額控除を適用するためには、インボイスの保存が必要になります（未払計上の場合の取扱いは以下をどうぞ）。

インボイス制度：水道光熱費の未払計上に係る仕入税額控除

　

問題は、市町村が「何をもってインボイスとしているか」という点です。

この点、税務通信の記事によると、「検針票」をインボイスとして交付する市町村が多いそうです（いろんな市に取材されています）。

2. 「インボイス＝検針票以外」のパターン

検針票以外のパターンとしては、以下をインボイスとして交付する市町村もあるそうです。

• コンビニ等での支払いに係る「納入通知書」
• 口座振替に係る「口座振替済通知書」

税務通信の記事では触れられていませんが、電子交付のパターンもありそうですね。

いずれにせよ、そんな大した話じゃないので、一般の方は「水道料金について、インボイスは何なのか」を確認しておけば大丈夫だと思います。

水道料金のインボイス交付マニアの方は、ぜひ税務通信（3757号）の記事をご覧ください（水道事業と下水道事業にそれぞれインボイス登録番号があり、媒介者交付特例を適用するパターンなど、マニアの期待に応える記事になっていると思います）。

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3. 神戸市の場合

ちなみに、神戸市の場合、以下のような対応になるみたいです。

• 水道料金…神戸市水道局お客様サポートで電子発行（登録が必要）
• 工業用水道事業…「工業用水道ご使用量のおしらせ」にてインボイス交付
• 給水装置工事…配水課の窓口にて適格請求書の交付について要相談

いよいよインボイス制度が始まるんだなあという感じです。

今日はここまでです。

では、では。

　

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この記事を書いたのは…
佐和　周（公認会計士・税理士）
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院（Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら。