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佐和周のブログ

移転価格税制の基礎

第6回 ローカルファイルの記載事項と記載例:国外関連取引に係る契約関係

ここまでは、まず「国外関連取引とは?」というところを見てきて、前回は、移転価格文書(ローカルファイル)に、「国外関連取引に係る資産の明細等を記載した書類」が含まれることを確認しました。

今日も国外関連取引に関して、ローカルファイルに何を書くべきかのお話を続けたいと思います。

 

ローカルファイルに含まれる書類

前回も少し触れたのですが、ローカルファイル作成の際には、もう1つ、「国外関連取引に係る契約書または契約の内容を記載した書類」も必要になります。

これは文字どおりで、国外関連取引に係る契約書ですね。また、契約書とはちょっと違っても、覚書や取決め等、それに類する書類を含みます。

必要な情報・書類

さすがに契約書やその他文書による取り決めが存在しないことはそんなに多くないと思いますが、グループ内の取引に係る契約書なので、ざっくりした内容になっていることは多いと思います。

ただ、例示集(国税庁 「独立企業間価格を算定するために必要と認められる書類(ローカルファイル)作成に当たっての例示集」)では、その記載内容について、非関連者間で取引を行う場合に通常記載されるべき内容が明示されている必要があるとされています。ちゃんと詳細な取引条件等が書かれていないとダメってことですね。

契約書がないケース

それともう1つ。グループ内の取引なので、取引条件が口頭や電子メールで定められており、契約書に記載されていないケースもあると思います。あまり好ましくはないですけど。

ただ、例示集では、そのようなケースでも、国外関連者との間で何らかの取引条件がある場合には、別途、説明資料などを用意する必要があるとされています。

必要な情報・書類をまとめると

まとめると、とにかく「国外関連取引に係る契約等の内容」が分かる資料として、対第三者取引のときと同じように、契約書及び付属書類(または覚書など)、あるいは契約の内容を記載した書類を準備しておかなければならないということですね。

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ローカルファイルの記載例(作成サンプル)

で、前回と同様、さらに具体的に見ていくと、作成サンプル(国税庁 「同時文書化対応ガイド ~ローカルファイルの作成サンプル~」)では、以下のような記載があるので引用します(A社というのが国外関連者です)。

各国外関連取引に係る契約関係
当社とA社の間の国外関連取引に関する契約は、以下のとおりです。また、各契約は5年毎に自動更新され、当事業年度(2018年3月期)に適用される各契約は全て、2017年4月1日に更新されています。

添付資料8 当社とA社の間の契約書 「金型及び機械設備販売契約」
「原材料供給契約」
「製造技術等及び商標権の使用許諾契約」

重要なのは実態との整合性

今回の内容は、当然といえば当然のことなんですが、国外関連取引がある場合には、実際の取引内容が契約書などに裏付けられていることが重要だということです。

ちなみに、海外子会社などの国外関連者との取引について、「契約書がない」ケースは、問題にはなりますが、最悪のケースではありません。最悪なのは、「契約書はあるけど、そこに書いてある内容が実際にやっていることと違う」ケースです。税務調査でそういうのが見つかったら、守り切れなくて結構悲惨なことになります。

なので、グループ内の取引ではあっても、ちゃんと「契約書があるか」はもちろん、契約書があるなら「契約書が実態に沿ったものか」は、定期的にチェックしたほうがいいですね。

今日はここまでです。

では、では。

■移転価格税制に関するトピックの一覧はこちら

 

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