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移転価格税制の基礎

第17回 ローカルファイルの記載事項と記載例:比較対象取引の選定(前編)

ここまで、主に取引単位営業利益法における比較対象取引の選定について見てきました。

最近、あまり移転価格文書に触れてなかったので、今回はローカルファイルについて書きます。具体的には、「比較対象取引の選定について、どう書けばよいか」というテーマです。

 

ローカルファイルに含まれる書類

まず、ローカルファイルには、「法人が採用した国外関連取引に係る比較対象取引等の選定に係る事項及び当該比較対象取引等の明細(当該比較対象取引等の財務情報を含む)を記載した書類」が含まれます。

これは、法人が比較対象取引を用いて独立企業間価格を算定するに当たり、比較対象取引をどのような基準に基づいて選定したのかを説明するものです。まさに最近見てきた内容ですね。

また、比較対象取引に係る企業の概況等も説明する必要があります。

比較対象取引の選定について再確認

移転価格文書への記載内容を確認する前に、例示集(国税庁 「独立企業間価格を算定するために必要と認められる書類(ローカルファイル)作成に当たっての例示集」)の記載を参考に、もう一度比較対象取引の選定についてまとめておきます。

  • 比較対象取引の選定に当たっては、まず、内部比較対象取引の有無を確認します。
  • 次に 、外部比較対象取引に係る情報源(企業情報データベース等)に基づき、比較対象取引として利用可能な取引の有無を確認します。
  • 比較対象取引の選定においては、比較を行うための「諸要素」 について、国外関連取引との類似性を検討します。
  • 外部比較対象取引から比較対象取引を選定する場合には、比較対象取引の選定を行う日において公開データ等より利用可能である最新の情報を利用するとともに、合理的な基準でスクリーニングすることが必要です。
  • なお、例示集では、信頼ある比較可能性分析を行うためには、比較対象取引の選定及び情報の更新を毎年行うことが望ましいものの、国外関連取引と比較対象取引における事業の状況が変わらない場合には、比較対象取引の選定を3年ごとに見直すこととしても差し支えないとしています。

    ローカルファイルの記載事項(必要な情報)

    比較対象取引の選定に関して、例示集では、必要な情報の例として、以下が挙げられています。

    ○比較対象取引を内部比較対象取引から選定した場合
    ・比較対象取引の内容及び比較対象取引に係る両当事者の機能等
    ・比較対象取引として利用可能と判断した理由、検討過程及び選定した時期
    ・法人が採用した比較対象取引の価格または利益率及びその計算に使用した財務データ
    ○比較対象取引を外部比較対象取引から選定した場合
    ・外部比較対象取引の選定過程、選定基準、選定基準を設けた理由及び選定時期
    ・比較対象取引の内容及び比較対象取引に係る両当事者の機能等
    ・法人が採用した比較対象取引を利用可能と判断した理由
    ・法人が採用した比較対象取引の価格または利益率及びその計算に使用した財務データ

    具体的に何を書くか

    ここまでは結構抽象的でわかりづらいのですが、例示集では、取引単位営業利益法(に準ずる方法)を例として、もうちょっと具体的に書いたものがあり、これでイメージをつかんで頂けると思います。

     

    あまり読む気がしないかもしれないですけど、読んでみると結構わかりやすいと思います。

    最近見た定量(的)基準や定性(的)基準は、「1 比較対象取引の選定に係る事項」の「(2) 比較対象取引の選定過程」のところに書きます。

    ローカルファイルの記載例(作成サンプル)は次回です

    次回はもう1つ、作成サンプル(国税庁 「同時文書化対応ガイド ~ローカルファイルの作成サンプル~」)の例を確認したいと思います。

    今日はここまでです。

    では、では。

    ■移転価格税制に関するトピックの一覧はこちら

     

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