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財務省:「インボイス制度の負担軽減措置(案)のよくある質問とその回答」の公表

知らない間に、財務省が「インボイス制度の負担軽減措置(案)のよくある質問とその回答」という資料を公表していました。

今回は、その概要について少し書きます。

 

1. インボイス制度の負担軽減措置(案)のよくある質問とその回答

同資料では、令和5年度与党税制改正大綱における負担軽減措置(以下の4つの項目)について解説されています。

(1) 小規模事業者に係る税額控除に関する経過措置(2割特例)
(2) 一定規模以下の事業者に対する事務負担の軽減措置(少額特例)
(3) 少額な返還インボイスの交付義務免除
(4) 登録制度の見直しと手続の柔軟化

ちなみに、それぞれの内容に対応するブログの記事は、以下のとおりです。

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2. 具体的なFAQの内容

上記の4項目それぞれについて、具体的なFAQの内容は以下のとおりです

(1) 小規模事業者に係る税額控除に関する経過措置(2割特例)

問1.適用対象者を教えてください。
問2.適用できる期間について教えてください。
問3.2割特例の適用を受けるためには、どのような手続きが必要ですか。
問4.一度2割特例を選択した場合、その後の適用対象期間は継続適用となりますか。
問5.免税事業者である個人事業者です。令和4年12月に課税事業者選択届出書と登録申請書を提出し、今年(令和5年)1月から課税事業者になり、10月から登録を受けることとなりました。この場合、2割特例は適用できないのですか。
問6.免税事業者ですが、登録申請書とともに簡易課税制度選択届出書も提出しました。この場合、2割特例は適用できないのですか。
問7.免税事業者である個人事業者です。登録申請書(令和5年10月1日登録)とともに簡易課税制度選択届出書を提出しているところ、申告時に2割特例と本則課税を選択適用できるようにしたいのですが、どのような手続きをすればよいでしょうか。

(2) 一定規模以下の事業者に対する事務負担の軽減措置(少額特例)

問8.適用対象者を教えてください。
問9.適用できる期間について教えてください。
問10.1万円は税込、税抜のいずれで判定するのですか。
問11.1万円を判定する取引単位を教えてください。例えば、9,000円の商品と8,000円の商品を同時に購入した場合(合計17,000円)、少額特例の対象になりますか。
問12.月額200,000円(稼働日21日)で個人事業者に外注を行っています。稼働日で按分すると1万円未満となりますが、少額特例の対象になりますか。
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(3) 少額な返還インボイスの交付義務免除

問13.適用対象者を教えてください。
問14.適用できる期間について教えてください。
問15.1万円は税込、税抜のいずれで判定するのですか。
問16.売り手が負担する振込手数料も対象となるのですか。
問17.売り手が負担する振込手数料を支払手数料として処理する場合は、対象になりますか。
問18.売り手が負担する振込手数料を、会計上は支払手数料として処理し、消費税法上は対価の返還等と取り扱うことはできますか。

(4) 登録制度の見直しと手続の柔軟化

問19.令和5年3月末が登録申請の期限ですが、その後の申請では登録できないのですか。
問20.令和5年9月末までに登録申請を行ったが、インボイス制度が開始する10月1日までに登録の通知が来なかった場合、インボイスをどのように発行すればよいですか。
問21.免税事業者ですが、インボイス制度開始後の令和5年10月以降に、登録申請を行うことはできますか。

回答内容は、だいたい税務通信で解説されていたとおりで、あまり目新しいことは無さそうな気がします。

ただ、いくつか気になったこともあるので、それも含めて、今後少しご紹介していければと思っています。

とりあえず今日はここまでです。

では、では。

■インボイス制度に関する記事の一覧はこちら

 

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この記事を書いたのは…
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら

 

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