公認会計士が法人税の申告書に慣れるまでに苦労したこと
今週はちょっと趣向を変えて、普通の税務の話です。
Table of Contents
1. 監査法人から税理士法人へ転籍
私はもともと監査法人にいて、その後、税理士法人に移ったのですが(経緯は以下の記事に書きました)、最初に苦労したのは、法人税申告書の書き方です。
2. 申告書に馴染めない
たぶん会計士の人は共感してくれる部分があると思うのですが、「法人税の計算プロセスを理解していること」と「申告書に馴染めていること」は、全くの別物です。
申告書というテーマになると、やっぱりネイティブの(?)税理士の人よりも反応が遅れます。
これは何も組織再編とかややこしい別表の書き方の話ではなくて、例えば、還付があったときの別表のつながりとか、そんな感じのことです。
3. 過去のメモを発掘
最近、ちょうど税理士法人に転籍した頃のメモを見つけて、「懐かしー」と感慨にふけっていたのですが、そこに法人税申告書の理解に苦労していたときの痕跡のようなものを発見しました。
今も同じ苦労をしている会計士の方々もいらっしゃると思うので、そういう方々に向けて、多少なりとも役に立ちそうな内容を書いてみます。
ちなみに、申告書の書き方について、昔読んだ本(いい本)を探したのですが、もうAmazonでも出てこないので、残念ながらご紹介できません。
改訂されてないのかなあ。
4. メモの内容(のうち役に立ちそうな情報)
そのメモには色々と面白いことが書いてあったのですが、法人税申告書の関係で、ある程度情報価値がありそうなものは以下のとおりです。
(2) 繰越損益金=繰越利益剰余金(ただし、グロス表示)
(3) のうじゅう=納税充当金
(4) 納税充当金-未納法人税等≒未払事業税
これが、私が法人税申告書に慣れるまでに苦労した内容です(たぶん)。
のうじゅう(笑)
5. 今週は公認会計士向けです
今週は、会計士の方々向けに、上記のメモについて、以下のようなテーマで書きます。
税理士の方や申告書を書くのが苦じゃない方は読まないでください。
明日から具体的な内容に入るので、とりあえず今日はここまでです。
では、では。
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら。