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土地の譲渡・貸付取引は常に非課税取引か(消費税の課否判定)

「消費税の基礎知識」シリーズということで、今は「非課税取引」をテーマに書いています(ただし、非課税取引っぽいものも含む)。

今回は土地の譲渡・貸付取引について。

 

1. 土地の譲渡取引

まず、土地の譲渡取引は非課税です(非課税取引についてはこちら)。なので、消費税はかかりません。

もうちょっと細かく言うと、ここでいう「土地」には、立木その他独立して取引の対象となる土地の定着物は含まれません。その一方で、宅地の場合には、庭木・石垣・庭園などで、宅地と一体として譲渡するものは「土地」に含まれます。ただし、いずれの場合も、建物及びその附属施設は「土地」に含まれません(当たり前ですけど)。

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2. 土地の貸付取引

譲渡取引と同じく、土地の貸付取引も非課税ですが、いくつか課税取引になるパターンもあります。

(1) 1か月未満の貸付け

まず、土地の貸付けであっても、貸付期間が1か月に満たない場合は、消費税の課税対象になります。

この場合、土地の貸付期間が1か月に満たないどうかは、土地の貸付けに係る契約において定められた貸付期間によって判定します。

ということは、契約締結時に1か月以上の貸付期間であれば、締結後にそれが何らかの事情によって1か月未満になっても、非課税として取り扱われます(たぶん)。

ちなみに、よく出てくる例は資材置き場ですが、世の中にはそんなに資材置き場に対するニーズがあるんでしょうか。

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(2) 駐車場の貸付け

また、駐車場など施設の利用に伴って土地が使用される場合も、消費税の課税対象になります。

以下のようなケースですね。

  • 駐車している車両の管理を行っている場合
  • 駐車場としての地面の整備またはフェンス、区画、建物の設置などをして駐車場として利用させる場合
  • ただし、いわゆる青空駐車場の場合は、基本的に非課税になります。

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    (3) 土地部分に対応する事務所家賃

    (住宅用ではない)事務所などの建物を貸し付ける場合の家賃は、消費税の課税対象です。

    この場合、仮に家賃を土地部分と建物部分とに区分していたとしても、結論は変わりません

    つまり、その総額が建物の貸付けの対価(=課税取引)として取り扱われるということです(仕入税額控除の視点で書いた記事はこちら)。

    今日はここまでです。

    では、では。

    ↓オススメ本
    消費税の課否判定、私は以下の本(『消費税 課否判定・軽減税率判定早見表』)を使っています。さらっと確認したいとき、手許に1冊あると便利です。

     

    この記事を書いたのは…
    佐和 周(公認会計士・税理士)
    現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら

     

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