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消費税の非課税取引とは:12ジャンルの具体例

「消費税の基礎知識」シリーズということで、「非課税取引」をテーマに書いていきます。

東京国税局から「非課税売上の明細を提出してください」と言われたことがきっかけ(?)です。

今日は「非課税取引とは」というところと、適当に12ジャンルに分けた非課税取引の具体例について。

 

1. 非課税取引とは

消費税の課税対象は、国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等です。

しかしながら、これに該当しても、消費税を課税されない取引があり、端的にはこれが「非課税取引」です。

趣旨としては、「消費に負担を求める税としての性格になじまないもの」あるいは「社会政策的な配慮に基づくもの」が、非課税とされています。

前者の例は、土地の譲渡や有価証券の譲渡で、後者の例は、社会保険医療の給付等や学校教育という感じです。

でも、預貯金や貸付金の利子なんかは、(不課税との区別という意味で)なぜ非課税になるのかよくわかりません。

いずれにせよ、消費税の課税取引の範囲を考える上で、非課税取引の範囲を正しく理解しておくことは重要になります(広い意味での課税取引の範囲については、以下のような整理になるので)。

課税取引=国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等-非課税取引
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2. 非課税取引の具体例(12のジャンル別)

もう少し具体的に、主な非課税取引としては、以下があります(適当に12のジャンルに区切りました)。

(1) 土地の譲渡及び貸付け
…土地には、借地権などの土地の上に存する権利を含みます
…ただし、「1か月未満の土地の貸付け」や「駐車場などの施設の利用に伴って土地が使用される場合」は非課税取引に該当しません
(2) 有価証券等の譲渡
…国債や株券などの有価証券や金銭債権などの譲渡です
…ただし、株式・出資・預託の形態によるゴルフ会員権などの譲渡は非課税取引に該当しません
(3) 支払手段の譲渡
…銀行券、政府紙幣、小額紙幣、硬貨、小切手、約束手形などの譲渡です
…ただし、これらを収集品として譲渡する場合は非課税取引に該当しません
(4) 暗号資産(仮想通貨)の譲渡
…上記の支払手段に類するものとして非課税になります
(5) 預貯金の利子及び保険料を対価とする役務の提供等
…預貯金や貸付金の利子、信用保証料、合同運用信託や公社債投資信託の信託報酬、保険料、保険料に類する共済掛金などです
(6) 日本郵便株式会社などが行う郵便切手類の譲渡、印紙の売渡し場所における印紙の譲渡及び地方公共団体などが行う証紙の譲渡
…一方で、チケット業者(金券ショップなど)が販売する郵便切手、印紙、証紙は非課税取引とはなりません
(7) 商品券、プリペイドカードなどの物品切手等の譲渡
(8) 国等が行う一定の事務に係る役務の提供
…国、地方公共団体、公共法人、公益法人等が法令に基づいて行う一定の事務(例えば、登記、登録、特許、免許、許可、検査、検定、試験、証明、公文書の交付など)に係る役務の提供で、法令に基づいて徴収される手数料です
(9) 外国為替業務に係る役務の提供
(10) 社会保険医療の給付等
…健康保険法、国民健康保険法などによる医療、労災保険、自賠責保険の対象となる医療などです
…ただし、美容整形や差額ベッドの料金及び市販されている医薬品を購入した場合は非課税取引に該当しません
(11) 学校教育
…学校教育法に規定する学校、専修学校、修業年限が1年以上などの一定の要件を満たす各種学校等の授業料、入学検定料、入学金、施設設備費、在学証明手数料などです
(12) 住宅の貸付け
…契約において人の居住の用に供することが明らかにされているもの等に限られます
…ただし、1か月未満の貸付けなどは非課税取引に該当しません
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3. 非課税取引に対応する課税仕入れ

非課税取引(非課税売上)については、上記のとおり、消費税が課されません。

その裏返しですが、非課税売上に対応する仕入れについては、基本的に仕入税額控除はできません(仮にそれが課税仕入れであっても)。

このあたりは、また別の機会に書きたいと思います。

今日はここまでです。

では、では。

↓オススメ本
消費税の課否判定、私は以下の本(『消費税 課否判定・軽減税率判定早見表』)を使っています。さらっと確認したいとき、手許に1冊あると便利です。

 

この記事を書いたのは…
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら

 

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