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佐和周のブログ

移転価格税制

移転価格税制コモディティ化計画

今日は「移転価格税制コモディティ化計画」というテーマで、ちょっと真面目なお話をさせてください。

1. 移転価格税制の知識は使える

移転価格税制に関しては、詳細な分析は、専門家でないと難しい面があるかもしれません。

しかしながら、移転価格税制の考え方や実務における取扱いなどは、海外子会社を持っている日本企業であれば、ビジネスに関する知識として知っておくべきものです。

これは税務部門の方々に限ったことではなく、海外事業を持つ事業部門の方々も同様です。

2. マネジメントも関心あり

また、多くのマネジメントは、税務自体にはそんなに関心を示さないと思いますが、その例外が移転価格税制です。

これは、移転価格課税されたときの金額的なインパクトが大きく、またレピュテーション・リスクにつながるものだからだと考えられます。また、そもそもの「国際振替価格」という性質からして、マネジメントが関心を持ってしかるべきものであり、理解も難しくないのでしょう。

ビジネスに関する知識として有用で、マネジメントも関心を持つ分野なら、多少しんどくても、理解する価値はあるはずです。

3. 移転価格税制コモディティ化計画

ただ、一方で、移転価格税制については、どこから手を付けていいのか、最初の一歩が難しい面があります。

そこで、このブログは、その最初の一歩のお手伝いをして、移転価格税制に関する知識をコモディティ化することを目指したいと思います。

前回の移転価格税制に関する「使える情報」でお伝えしたとおり、移転価格税制については、税務当局もかなり親切で、国税庁が公表している資料には、参考になるものがいっぱいあります。

特に、ご紹介した「参考事例集」や「ポイント集」なんかは、絶対読む価値があると思いますが、形式の問題なのか、なかなか活用されていない印象を受けます。また、「例示集」も「作成サンプル」も使いやすいのですが、それぞれはあまりリンクしていません(そもそも国税庁にとっては、リンクさせるべきものでもないのでしょう)。

4. このブログに書くこと

そのような状況なので、このブログでは、国税庁が公表している資料の情報をベースにして、それを少しかみ砕いてお伝えしたいと思います。また、それぞれの資料を単に説明していくだけではなく、それらをうまく組み合わせたり、リンクさせたりして、そういう組替や整理に付加価値を出してみたいと思います。

例えば、「参考事例集」や「ポイント集」のケースを単純化してお伝えした後、それと関連するローカルファイルの記載事項を「例示集」や「作成サンプル」で解説するような感じです。

なので、ベースはあくまでも、国税庁が公表している情報です。ある意味、それが一番信頼できる情報ですし、私は24時間移転価格税制のことを考えているわけでもない(少なくとも最近は8時間くらい寝ている)ので、自分が意見を述べたところが、本当の意味での付加価値を出せるわけでもないからです。

といいつつ、たまには個人的なコメントも入れてしまうと思いますが、そういう場合、それは私個人が関係する企業や団体に関することではなく、あくまでも一般的なコメントとして捉えて頂ければと思います。

5. まとめると

まとめると、このブログでは、移転価格税制に関する知識をコモディティ化することを目的として、国税庁が公表している情報をベースに、「これは皆さんに知っておいてほしい」あるいは「これは税務部門なら知っていて当然だ」という基礎的な情報を提供していきたいと思います。

このブログに書いてある情報はコモディティなので、専門家にはここに書いていない内容を相談されると、お金の無駄にならないのではないかと思います。

今日はここまでです。次回から、移転価格税制の具体的な内容に入っていきます。

では、では。

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