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会計一般

資産除去債務:貸借対照表・損益計算書上の表示

今週は、私が苦手な資産除去債務のことを書いています。

色々とあって、会計基準を見返しているところです。

 

1. 貸借対照表上の表示

資産除去債務は、貸借対照表日後 1年以内にその履行が見込まれる場合を除き、固定負債の区分に「資産除去債務」等の適切な科目名で表示します。

一方、貸借対照表日後1年以内に資産除去債務の履行が見込まれる場合には、流動負債の区分に表示します。

2. 損益計算書上の表示

(1) 除去費用に係る費用配分額

資産計上された資産除去債務に対応する除去費用に係る費用配分額は、損益計算書上、資産除去債務に関連する有形固定資産の減価償却費と同じ区分に含めて計上します。

(2) 時の経過による資産除去債務の調整額

日本基準では、時の経過による資産除去債務の調整額は、損益計算書上、資産除去債務に関連する有形固定資産の減価償却費と同じ区分に含めて計上します。

退職給付会計における利息費用が退職給付費用の一部を構成するのと同じ感じです。

逆にいうと、IFRS(国際財務報告基準)とは異なり、財務費用としては処理しないということです。

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(3) 資産除去債務の履行時に認識される差額

「資産除去債務の履行時に認識される資産除去債務残高」と「資産除去債務の決済のために実際に支払われた額」との差額(いわゆる「履行差額」)は、損益計算書上、原則として、当該資産除去債務に対応する除去費用に係る費用配分額と同じ区分に含めて計上します。

だいたい以下のような仕訳イメージです。

(借)資産除去債務 100  (貸)現金及び預金 105
   費用(履行差額) 5

この履行差額については、「固定資産除却損」に類似する性質はあるものの、「固定資産の取得原価に含められて減価償却を通じて費用処理された除去費用」と異なる性格を有するものではないため、こういう表示になるようです。

前提としては、「除去費用の総額が固定資産の利用期間にわたって配分され、将来キャッシュ・フローに重要な見積りの変更が生じた場合には資産除去債務の計上額が見直されること」があるみたいですけど。

ただし、当初の除去予定時期よりも著しく早期に除去することとなった場合等、履行差額が異常な原因により生じたものである場合には、特別損益として処理することとされています。

今日はここまでです。

では、では。

この記事を書いたのは…
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら

 

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