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資産除去債務が法令の改正等により新たに発生した場合の取扱い

今週は、私が苦手な資産除去債務のことを書いています。

色々とあって、会計基準を見返しているところです。

 

1. 法令の改正等による資産除去債務の新規発生

見積りの変更については、昨日書きました。

それとは少し異なりますが、法令の改正等により資産除去債務が新たに発生することがあります。

例えば、最近だと、2021年4月1日施行の「大気汚染防止法の一部を改正する法律」で、規制対象の建材の範囲が拡大されるということがあったと思います(もう忘れてかけてるので、最近ではないかもしれませんが)。

2. 法令の改正等により資産除去債務が新規発生した場合の取扱い

この場合の取扱いですが、基本的に見積りの変更と同様に取り扱うこととされています(会計処理の対象となる新たな事実の発生ではあるものの)。

つまり、割引前の将来キャッシュ・フローの変更に係る調整額は、資産除去債務の帳簿価額及び関連する有形固定資産の帳簿価額に加減して処理し、減価償却を通じて残存耐用年数にわたり費用配分を行うということです。

例えば、「大気汚染防止法の一部を改正する法律」のケースでは、見積金額を増額修正し、資産除去債務(と対応する有形固定資産)の帳簿価額に加算して処理したのではないかと思います。

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3. 会計処理のタイミング

ちなみに、法令の改正等に伴う資産除去債務の新規発生タイミングは、基本的に法令の公布日です。

どこにも書いてない気がしますが、そういう取扱いになっていると思います(知らんけど)。

4. 固定資産の減損処理とセットで検討

ちなみに、会計基準上、このようなケースで、影響が特に重要であれば、重要な法律改正または規制強化による法律的環境の著しい悪化として、「減損の兆候」に該当するとされています。

イメージとしては、以下の注記のような感じです。

2 見積りの変更による調整額の内容及び影響額

(2) 大気汚染防止法の改正に伴う石綿飛散防止対策費用
大気汚染防止法の改正(2021年4月1日施行)により、建築物等の解体工事における石綿の飛散を防止する目的から石綿含有建材への規制対象が拡大されることとなったため、石綿飛散防止対策等に係る見積書等の新たな情報の入手を行い検討した結果、必要な対策費用に関して見積りの変更を行ったものであります。この見積りの変更により、変更前の資産除去債務残高にXXX百万円を加算するとともに、資産除去債務に対応する除去費用の一部については減損処理を行いました。この結果、税金等調整前当期純利益はXXX百万円減少しております。

費用処理したり、いったん(資産除去債務に対応する)固定資産の帳簿価額に加算してから減損処理したり、会計というのは大変なものだなと思います。突き詰めると、「上記のケースで、損益影響させるのは本当にこの金額でいいのかな」という疑問はありますが、これ以上書くのはやめておきます。

今日はここまでです。

では、では。

この記事を書いたのは…
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら

 

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