施行規則の改正で電子取引に係る宥恕措置が反映されました
電子帳簿保存法の関係で、電子取引に係る宥恕措置に関するアップデートです。
Table of Contents
1. 施行規則の改正
与党大綱では、電子取引について宥恕措置(詳細はこちら)が示されましたが、その関係で、財務省が電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律施行規則(を改正する省令)を27日付で改正しています。
2. 改正後の宥恕規定
改正後の宥恕規定(施行規則第4条第3項)は以下のとおりで、下線部が改正箇所です(改正前についてはこちら)。
法第七条に規定する保存義務者が、電子取引を行った場合において、災害その他やむを得ない事情により、同条に規定する財務省令で定めるところに従って当該電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存をすることができなかったことを証明したとき、又は納税地等の所轄税務署長が当該財務省令で定めるところに従って当該電磁的記録の保存をすることができなかったことについてやむを得ない事情があると認め、かつ、当該保存義務者が国税に関する法律の規定による当該電磁的記録を出力することにより作成した書面(整然とした形式及び明瞭な状態で出力されたものに限る。)の提示若しくは提出の要求に応じることができるようにしているときは、第一項の規定にかかわらず、当該電磁的記録の保存をすることができる。ただし、これらの事情が生じなかったとした場合において、当該財務省令で定めるところに従って当該電磁的記録の保存をすることができなかったと認められるときは、この限りでない。
なお、「やむを得ない事情」については、以下の記事をご参照ください。
この施行規則の改正自体に特に新たな情報はありません。
3. 一問一答の更新待ち
日経によると、もうすぐ国税庁が一問一答を改訂してくれるみたいですね。
なので、年内にそれだけ確認したいと思います。
【2021年12月追記】
出ました。改訂版の一問一答の内容は以下の記事で要約してます。
ということで、今回はここまでです。
では、では。
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佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら。