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電子帳簿保存法

電子帳簿保存法(電子取引):電子データの改竄が行われた場合の重加算税

今日も電子帳簿保存法における電子取引の制度のお話です。

今回は、電子データに関連して改竄等の不正が把握されたときの重加算税について、簡単に書きます。

電磁的記録に係る重加算税の加重措置

まず、通常課される重加算税の割合は35%(無申告加算税に代えて課される重加算税は40%)です。

しかしながら、電子取引の取引情報に係る電磁的記録に関して期限後申告等があった場合、重加算税の額について上乗せがあります。

具体的には、その重加算税の基礎となるべき税額の10%に相当する金額を上乗せすることされており、要は、+10%ということです。

なぜ重加算税が加重されるのか

この重加算税の10%の上乗せのロジックについては、財務省の税制改正の解説で説明があります。

まず、取引の相手から受領した書類等については、その取引内容を証する原始記録であり、それに基づき各種の帳簿作成や税務申告が行われる基礎となるため、その確認書類としての重要性は高いものとされています。

一方で、電子取引の取引情報に係る電磁的記録については、紙によってその書類等を保存する場合と比べて、複製・改竄行為が容易であり、また、その痕跡が残りにくいという特性があるとされています。

改竄しようと思えば、紙でも電子データでも同じな気はしますが、そんなことは関係ありません。しかも、紙の改竄のことは、省庁の人のほうが詳しそうですけどね。

すっかりしらけてしまいましたが、電磁的記録に記録された事項に関し、「隠蔽仮装された事実」に基づき生じた申告漏れ等について課される重加算税を加重する措置が講じられたのは、こうした複製・改ざん行為を未然に抑止する観点とされています。

やっぱり、国税庁としては、根本的に電子データを信頼してないんでしょうね。紙大好きなので。

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加重措置が適用される場合

この重加算税の10%の上乗せについては、電子帳簿保存法(電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律)に規定があります。

具体的には、「電磁的記録に記録された事項に関し……同法(国税通則法)第68条第1項から第3項まで(重加算税)の規定に該当するとき」に重加算税が加重されます。

典型的には、電磁的記録を直接改竄等した場合です。

電子取引により授受した取引データを改竄等するなどして、売上除外や経費の水増しを行った場合ですね。同じく、架空取引のように、保存された取引データの内容が事業実態を表していないような場合も該当します。

なお、以下のような場合も重加算税の加重対象に含まれることとされています。

  • 作成段階で不正のあった電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存している場合
  • 通謀等により相手方から受領した架空の電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存している場合
  • 消費税についても

    上記は、電子帳簿保存法における電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存に関する内容なので、基本的に(所得税及び)法人税のお話です。

    しかしながら、消費税の関係で、電子データに関連して改竄等の不正が把握された場合にも、これと同様に、重加算税が10%加重されるなどの取扱いがあります。消費税は消費税で、電磁的記録に関する取扱いを個別に規定しているということです。

    今日はここまでです。

    では、では。

    ■電子帳簿保存法の電子取引に関する記事の一覧はこちら

     

    この記事を書いたのは…
    佐和 周(公認会計士・税理士)
    現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら

     

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