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インボイス制度:国税庁ウェブサイトからの公表情報ダウンロードが再開

消費税のインボイス制度(適格請求書等保存方式)について、身バレ問題の続報です。

 

1. ダウンロードページの一時閉鎖

以下の記事に書いたとおり、国税庁は、2022年9月22日にダウンロードページを一時閉鎖しました。

インボイス制度:国税庁ウェブサイトからの公表情報ダウンロードは一時的に停止

経緯として、国税庁の公表サイトにはデータダウンロード機能というものがあって、もともと適格請求書発行事業者の公表情報のデータをダウンロードすることが可能でした。全件データファイルということで、そこには個人事業主の名前や登録番号が掲載されていたのですが、上記の「お知らせ」はその提供を一時的に見合わせるというものです。

「身バレ懸念」への対応の話ということのようです(身バレ問題についてはこちら)。

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2. 国税庁からのお知らせ:全件データファイルの提供再開について

でも、国税庁は、4日後の2022年9月26日に以下の「お知らせ」を出して、ダウンロードページを再開しています。

全件データファイルの提供再開について

3. 公表情報の見直し

新しく公表された情報では、個人事業者に関して、ダウンロード・ファイルで公表する情報が見直されています

新たに提供されている全件ファイルでは、以下の10項目の値が削除されています。

  1. 本店又は主たる事務所の所在地(公表申出)
  2. 本店又は主たる事務所の所在地都道府県コード(公表申出)
  3. 本店又は主たる事務所の所在地市区町村コード(公表申出)
  4. 日本語(カナ)
  5. 氏名又は名称
  6. 国内において行う資産の譲渡等に係る事務所、事業所その他これらに準ずるものの所在地
  7. 国内において行う資産の譲渡等に係る事務所、事業所その他これらに準ずるものの所在地都道府県コード
  8. 国内において行う資産の譲渡等に係る事務所、事業所その他これらに準ずるものの所在地市区町村コード
  9. 主たる屋号
  10. 通称・旧姓

氏名が削除されているので、「身バレ懸念」への対応はバッチリです。さすが対応が早いですね。

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4. 素朴な疑問

現時点で私の疑問は1つだけです。

現在の全件ファイルでは、個人の場合、登録番号が列挙されているだけに見えます。対応する氏名も無くて、これ、何の目的で使うものなんでしょうか?

きっとわかる人にはわかる何かがあるんでしょうね。

今日はここまでです。

では、では。

■インボイス制度に関する記事の一覧はこちら

 

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この記事を書いたのは…
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら

 

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