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月刊『国際税務』連載より:税務担当者にとっての外国税額控除制度

(写真は株式会社税務研究会様の許諾を得て掲載しています)

連載:「新任社員のための イチから分かる! 国際税務の仕組みとポイント」

月刊『国際税務』で「新任社員のための イチから分かる! 国際税務の仕組みとポイント」という連載を持たせて頂いているので、編集部の許可を頂いて、その内容をちょっとずつブログでご紹介しています。

前々回は、外国税額控除の基本的な仕組みをざっくりお伝えして、前回はなぜか「控除対象外国法人税」に注目しました。

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税務担当者の外国税額控除の捉え方

連載の第5回では、「税務担当者の外国税額控除の捉え方」について、書きたいことを書きました(その他、損金算入のことやみなし外国税額控除のことも書いてます)。

当然の内容

連載で書いた内容は、ごく当たり前のことですが、まずは以下の内容です。

税務担当者としては、適正な申告のために、外国税額控除の詳細(計算方法など)を把握しておく必要があります。実際の外国税額控除の適用に当たっては、特に控除限度額の計算が複雑になるので、正しく外国税額控除を適用するのは、それほど簡単なことではありません。

計算がややこしいのは前回お伝えしたとおりで、申告書を書くのにもスキルが必要です。控除限度額はなかなか正確に計算できないと思います。

あんまり言うと怒られる内容

でも、それだけじゃないですよね。私が皆さんにお伝えしたかったことは別にあります。

連載では、以下のようにまとめました。

しかしながら、税務担当者にはそれ以上のスキルが求められていると、個人的には思います。すなわち、税務担当者には、税務申告以外にも、事業部門などにアドバイスを行う機能があります。そのため、外国税額控除という複雑な制度のエッセンスを理解したうえで、事業部門に対して、制度内容をある程度かみ砕いて伝えなければならない場合があるはずです。

「そんな余裕ない」という声が聞こえてきそうですが、続けます。

例えば、事業部門と話すときには、「外国税額控除が機能した場合のトータルの税負担は、日本の実効税率に収束する」という基本原理をバシッと伝えられることが何より重要です。つまり、「外国税額控除という仕組みが機能すれば、税引後手取額は基本的に収益×70%(実効税率30%を控除)ですよ」という、シンプルなアドバイスにこそ意義があるということです。そのうえで、必要に応じて「外国税額控除には控除限度額がある」というポイントや、さらに「うちは現状で欠損ポジションだから、その控除限度額が発生せず、源泉税がそのままコストになってしまう」等々の個々の状況に応じたアドバイスを伝えればよいのではないでしょうか。「じゃあ、源泉税が課されない資金の回収方法は…」等々の議論になれば、なおよいと思います。

現実にはなかなか難しいのは承知の上ですが、書きたいことを書かせてもらいました。

余裕がないのが時間のせいなら、それはもうどうしようもないです。ただ、ちょっとの知識で何とかなる面があるのであれば、そこは何とかしてもらいたいと切に願っています。

経理部門と事業部門の関係

なお、私が普段のお仕事で感じる、経理部門と事業部門の関係にも触れています。

事業部門に対するこのようなアドバイスは、細かな税法上の規定を押さえることと同じくらい重要な役割だと思います。また、事業部門の関心は損得(業績評価)なので、損得に直結する話には耳を傾けてくれるという印象があります。現実には、税務コストが事業部門の業績評価の対象外で、無視されるケースもあるとは思うのですが。。。

事業部門の業績評価は、明らかに税引後指標でやったほうが全体最適に近づくと思うんですけど、やっぱり現実的にはそのためのルール作りが難しいんでしょうね。

結局のところ、こういうお話ができるかどうかは、事業部門の担当者のキャラにもよるのかもしれませんし、経理部門の担当者との相性によるのかもしれません。いずれにしても、重要なのは事業部門との関係構築ですよね。

月刊『国際税務』はデータベースが便利

この連載は、こんな感じで、純粋な税務とは少し離れた視点でも解説しているので、ご興味のある方はぜひ。

月刊『国際税務』は、購読されている企業も多いと思うのですが、以下のデータベースがめちゃくちゃ便利で、購読者なら無料で使えます。連載の一覧も読めるので、これはオススメです。

国際税務会員サイトリニューアルのお知らせ

今日はここまでです。

では、では。

 

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