近況報告
お久しぶりです。
今日は、ちょっとだけ近況報告です。
コーポレート・ファイナンスの本
いまコーポレート・ファイナンスの本を書いているのですが、ちょっと前に書き終えて、ゲラをチェックしているところです。
それはそれとして、「校正すげえ」と思ったことがあるので、今日はそれをご紹介します。
まず、以下の文章を読んでみてください(決定的なミスが含まれています)。
上式より、PERの水準は、単純化すると、株主資本コストと成長率(に関する投資家の期待)により決まっていることがわかります。前者は企業のリスク(CFの変動)を意味し、後者はリターン(CFの成長率)を意味するため、PERを改善するには、資本コストを引き下げるか、成長率を引き上げるかという選択肢があることがわかります。すなわち、前者は主に事業リスクや財務リスクの問題、後者は主に成長投資等の問題ということです。
なお、PERの水準はPRBの水準にも関係していますが、この点については46で後述します。
なお、PERの水準はPRBの水準にも関係していますが、この点については46で後述します。
ちなみに、46で後述するのは「PBR=ROE×PER」という話で、これは別に間違いではありません。
間違いに気付かれましたか?
「PRB」って何やねんという話ですよね。校正で「PBR?」ってチェックしてあって、「よく気付いたなあ」と感心しました。
チェックしてくれた人は、間違いなく舌打ちしてると思いますけど。
PRBの人
これ、PRBのまま出版されたら、絶対に「PRBの人」とかいじられてましたからね。本当に助かりました。
でも、こうやって見ると、PとBとRって、全部似てますね(どうでもいい)。
なお、PRB以外にも上記の文章に誤りを発見した人はこっそり教えてください。
本自体は、コーポレート・ファイナンスの論点を概観するためのもので、今回も50のQAにまとめてあるので、近々そのQのリストも書いてみたいと思います。
ということで、今日はここまでです。
では、では。
この記事を書いたのは…
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら。
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら。