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インボイス制度:区分記載請求書がない場合の経過措置の適用可否

消費税のインボイス制度(適格請求書等保存方式)について、ここ数か月の議論のアップデートです。

今回のテーマは、区分記載請求書がない場合の経過措置の適用可否です。

 

1. 区分記載請求書がない場合の経過措置の適用可否

昨日のお話と同じく、今日のお話も税務通信(3758号)の記事に言及があります。

その記事では、「区分記載請求書が手元にない場合は経過措置の適用はできないということでよいか」という質問が紹介されています。

これについては、財務省の方が「仕入税額控除の適用はありません」と回答しています。

2. 質問の意図

これ、条文にそう書いてあるので(昨日の記事をご参照ください)、経過措置の適用がないというのは簡単にわかりそうなものです。

ただ、現行制度では、3万円未満の課税仕入れは帳簿のみ保存でOKという取扱いがあります。

なので、記事にもあるように、その部分も含めて(3万円未満の金額基準は関係なく)仕入税額控除は不可、ということを確認する趣旨なんだと思います。

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3. 仕入税額控除が不可になるロジック

仕入税額控除が不可になるロジックとしては、以下のような感じみたいです。

区分記載請求書が手元にない
➡ 新消費税法第30条第9項でインボイスとみなすものがない
➡ 仕入税額控除の適用はない

記事には、「根っことなるものがない」と表現してあって、イメージ的に理解しやすいなと思いました。

実際にはもうちょっと複雑ですが、税務通信の記事を読んだら理解できたので、そちらをご参照頂いたほうがいいと思います。

今日はここまでです。

では、では。

■インボイス制度に関する記事の一覧はこちら

 

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この記事を書いたのは…
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら

 

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