資産除去債務のキャッシュ・フロー計算書上の取扱い
今週は、私が苦手な資産除去債務のことを書いています。
色々とあって、会計基準を見返しているところです。
1. 投資活動によるキャッシュ・フロー
資産除去債務を実際に履行した場合、その支出額については、キャッシュ・フロー計算書上「投資活動によるキャッシュ・フロー」の項目として取り扱われます。
投資活動による支出は、一般的には固定資産の「取得時」に発生するものであり、「除去時」の支出を投資活動による支出とすることは適切ではないとの考え方もあります。
しかしながら、適用指針によると、資産除去債務の履行に係る支出額は、以下のような理由で「投資活動によるキャッシュ・フロー」に含めることとされたようです。
- 資産除去債務に対応する除去費用は、有形固定資産の取得に関する付随費用と同様に処理するものと整理されていることから、固定資産の取得による支出と同様に取り扱うのが整合的
- 固定資産の除去に伴う支出を、固定資産の売却収入の控除項目と考えれば、投資活動によるキャッシュ・フローと整理することが可能
2. 重要な非資金取引
重要な資産除去債務を計上したときは、キャッシュ・フロー計算書に「重要な非資金取引」として注記を行う必要があります。
これは、固定資産の取得に伴う資産除去債務の認識が、資金の移動を伴わずに資産及び負債を計上するものであり、また、資産除去債務が将来の支出となるためです。
実際の注記はさっぱりしていて、あんまり詳細には書いてないと思います。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
…
2.重要な非資金取引の内容
重要な資産除去債務の計上額は、次のとおりであります。
重要な資産除去債務の計上額 XXX百万円
今日はここまでです。
では、では。
この記事を書いたのは…
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら。
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら。