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資産除去債務の算定:③割引率

今週は、私が苦手な資産除去債務のことを書いています。

色々とあって、会計基準を見返しているところです。

 

1. 資産除去債務の計算要素

資産除去債務の計算要素としては、以下の2つがあります。

  • 有形固定資産の除去に要する(割引前の)将来キャッシュ・フロー
  • 割引率

今回はこのうち、割引率について。

2. 無リスク&税引前の割引率

資産除去債務の算定に際して用いられる割引率は、将来キャッシュ・フローが発生すると予想される時点までの期間に対応する貨幣の時間価値を反映した無リスクの税引前の割引率とされています。

また、この割引率は、将来キャッシュ・フローが増加する場合を除いて、毎期の見直しは行いません

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3. 無リスクの割引率(決定方法)

言い方が難しいですが、無リスクの割引率を用いるのは、リスク(将来キャッシュ・フローがその見積値から乖離するリスク)は、将来キャッシュ・フローの見積りのほうに反映するためです(詳細はこちら)。

そのため、適用指針では、割引率の決定に際しては、原則として将来キャッシュ・フローが発生するまでの期間に対応した利付国債の流通利回りなどを参考すべきこととされています。

4. 税引前の割引率

また、税引前の割引率を用いるのは、割り引く対象(割引前将来キャッシュ・フロー)が税引前の数値だからです。

今日はここまでです。

では、では。

この記事を書いたのは…
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら

 

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