会計英語㉖ 「相殺する」または「ネットする」を英語で
引き続き、「話すときに使いやすい会計英語シリーズ」です。
Table of Contents
1. 「相殺する」または「ネットする」を英語で
会計の世界では、「相殺する」というのはよく使う表現です。
また、もうちょっとくだけた表現では、「ネットする」とも言います。
例えば、資産と負債って、一定の条件が満たされれば、相殺して表示しますよね? 金融資産と金融負債でもいいですし、繰延税金資産と繰延税金負債でもいいですけど。
このように、帳簿上で資産と負債などを純額にするという意味での「相殺する」(または「ネットする」)、英語で何というでしょうか?
答えは…
to offsetでいいと思います。
2. 「AとBを相殺する」を英語で
よく使うのは、以下のように、「AとBを相殺する」という形です。
(AとBを相殺する)
例えば、金融資産と金融負債でいうなら、以下のような感じです。
(金融資産と金融負債を相殺する)
以下のように受動態で表現することも多いと思います。
(繰延税金資産と繰延税金負債は相殺可能である)
offsetの過去分詞形はそのままoffsetです。いま娘に聞いたら、高校で習うらしいです。
3. 「Bを控除した後のA」を英語で
「ネットする」というと、英語としてはnetがすぐに浮かびます。
offsettingとnettingはほぼ同じ意味で使いますが、netはそのまま動詞で使うことはそんなに多くないんじゃないでしょうか(プロじゃないのでよくわかりません)。
ただ、net ofという表現はよく使います。
軽い英語でも、net of taxで、税引後(税金控除後)みたいに言いますよね。
もうちょっと一般化していうと、以下のような感じです。
(Bを控除(ネット)した後のA)
例えば、以下のような表現はよく見かけると思います。
(繰延税金負債控除後の繰延税金資産)
今日はここまでです。
では、では。
「相殺する」(または「ネットする」)
➡ to offset
「AとBを相殺する」
➡ to offset A and B
「金融資産と金融負債を相殺する」
➡ to offset financial assets and financial liabilities
「Bを控除(ネット)した後のA」
➡ A net of B
「繰延税金負債控除後の繰延税金資産」
➡ deferred tax assets, net of deferred tax liabilities
「(1) 単語を覚える → (2) 単語の組み合わせを覚える → (3) 英語を書く →(4) 英語で話す」の4段階に分けて、英語の勉強法(やオススメの書籍など)について書いています。
公認会計士が会計の英語を勉強したときの経過(4段階)
上記の段階に沿って、実際に私がどうやって英語の勉強をしてきたかを書いています。また、この記事の番外編では、「家出のドリッピー」的教材についても考察(?)しています。
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら。
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