海外子会社往査で見ておきたいこと ③建設仮勘定の中身
昨日に引き続き、海外子会社に往査したときに、不正リスク対応の観点から見ておきたいポイントについて書きます(往査主体については特定しません)。
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海外子会社不正の本
少し前(2026年5月)に海外子会社不正の本を書きました(↓)
この本は、タイトルのとおり、海外子会社における不正(や誤謬)などの事例をコンパクトに解説するものですが、そのなかに「ケース15:資産性のない前渡金や建設仮勘定を計上する」というケースがあります。
ケース15:資産性のない前渡金や建設仮勘定を計上する
事例の概要は、以下のとおりです。
本事例は、チリ子会社S社において、以下のとおり(略)、建設仮勘定の過大計上や前渡金の精算処理漏れなどの不正や誤謬が発生したものである。
事例のポイント
この事例では、建設仮勘定が費用の繰延べに使われていました。
前渡金の滞留のほうは精算処理漏れということで、一応は誤謬っぽいです。
建設仮勘定については、特に海外子会社の場合、この事例のように、費用の繰延手段になりやすい印象があります。
なんかこう、「よくわからない支出はそこに放り込んでおけばいい」というゴミ箱的感覚なんでしょうか。特に中身をチェックされないことが分かっていると、そういう傾向が強くなりがちな気がします。
海外子会社往査で見ておきたいこと
リスクの高い勘定なので、日本側からもある程度モニタリングされているとは思いますが、やはり往査したときは建設仮勘定の中身は見ておきたいところです。
現地なら、細かなところまで聞けるし、モノと対応している支出であれば、物理的にそれが存在しているかも見られるわけなので。
あと、この事例とは異なりますが、建設仮勘定は資産の流用に使われることもあるので(本では、ケース25で取り扱っています)、不正リスク対応という意味では、やっぱり重要な項目ですね。
今日はここまでです。
では、では。