国税庁:消費税申告書の様式を改正(インボイス制度の「2割特例」対応)
今週は、消費税のインボイス制度(適格請求書等保存方式)のことを書きます。
今回は、消費税申告書の様式改正について。
Table of Contents
1. 消費税申告書の様式改正
少し前ですが、国税庁は3月31日付で、「消費税の軽減税率制度に関する申告書等の様式の制定について」等の一部改正について(法令解釈通達)を公表しました。
これは、いわゆる「2割特例」に対応するための申告書の様式の改正です。
2. 2割特例とは
前提として、令和5年度税制改正では、インボイス制度の関係で、「小規模事業者に係る税額控除に関する経過措置(2割特例)」が創設されています(詳細はこちら)。
この2割特例については、消費税の確定申告書に適用を受ける旨を付記することで、適用可能です(逆にいうと、簡易課税制度のような事前の届出は必要ありません)。
3. 申告書の「税額控除に係る経過措置の適用(2割特例)」欄
ということで、上記の申告書の様式改正では、「税額控除に係る経過措置の適用(2割特例)」という欄が新たに設けられています。
具体的には、一般課税用と簡易課税用で、新しい様式はそれぞれ以下のようになってます。
(1) 一般課税用
(出典:国税庁 「消費税の軽減税率制度に関する申告書等の様式の制定について」等の一部改正について(法令解釈通達)(課軽2-9他))
(2) 簡易課税用
(出典:国税庁 「消費税の軽減税率制度に関する申告書等の様式の制定について」等の一部改正について(法令解釈通達)(課軽2-9他))
シンプルでいい感じです。
4. 税率別消費税額計算表
もう1つ、2割特例の適用を受ける場合、税率別消費税額計算表というものを申告書に添付する必要があるらしく、その様式も示されています(以下がその抜粋です)。
(出典:国税庁 「消費税の軽減税率制度に関する申告書等の様式の制定について」等の一部改正について(法令解釈通達)(課軽2-9他))
まあ、それはそんなに作るの大変じゃなさそうですね。
今日はここまでです。
では、では。
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佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら。