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オススメの書籍紹介:『注文の多い料理店で学ぶ収益認識会計』

このブログでは、不定期でオススメの本をご紹介しています。

今回は『注文の多い料理店で学ぶ収益認識会計』です

今回は、『注文の多い料理店で学ぶ収益認識会計』という本です。

 

不要不急(というか単に「不要」)であるにもかかわらず、今期から適用される収益認識会計基準に関する本です。

完全にネタ本扱いで読んでみたのですが、普通にいい本でした。

この本の構成

この本の構成として、「レストラン山猫軒は大繁盛!でも売上は?」という第1話から始まり、各話、山猫社長が軽く「とぼけた」発言をします。

監査法人でいえば、ちょっとシニアなパートナーの役割ですね。

それに対して、ミケ子部長がたしなめる感じです。

監査法人でいえば、若くて優秀なパートナーか(シニア)マネジャーの役割でしょうか。そういう役割の人がおらず、山猫社長、じゃなかった、シニアなパートナーの発言が放置されることもありますが。

で、白猫先生が、それぞれの話の要点を教えてくれると。

この本のいいところ

収益認識会計基準には、様々な規定がありますが、間違った日本語で書いてあるため、普通の人が読んでも「ちょっと何言ってるか分からない」という結果に終わります。

一番困るのは「ある規定が、そもそもどういう場面で適用されるものなのかわからない」ということではないでしょうか。

こういうお困りごとに対して、この本では、ややこしい用語で書かれた規定を、うまくレストラン山猫軒の状況に当てはめて解説しています。

例えば、以下のような感じです。

履行義務への取引価格の配分
➡ コース料理とクッキーのセット販売の売上は?

追加の財またはサービスを取得するオプションの付与
➡ ポイントカード発行で売上高は増える?

さらに、それぞれの【会計基準の解説】の後に、【税務の取扱い】も解説されていて、しかも、法人税だけでなく、消費税等についても簡単に触れられています。

うーん、気が利く。

なので、軽く全体像を確認したいという人には、すごくいい本だと思います。

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この本の見どころ

本を書く立場から見ても、この本には見どころがいっぱいありますが、今回はそのうち2つだけを挙げてみます。

(1) 山猫軒は有償支給までやっている

山猫軒では、クッキーが売れすぎて、製菓部で包装しきれなくなり、猫中商事に外注するのですが、その際に有償支給の形を検討します。

有償支給にする理由が秀逸で、「猫中商事に食べられると困るから」とのことです。

なるほど。収益認識のことは理解していても、所詮は猫ですからね(笑)

また、それ以外でも、小猫食品から仕入れている福神漬けを消化仕入にしようとしたり、山猫社長はなかなかいろんなワザをご存知のようです(猫なのに)。

(2) 株式会社ドラ猫建設の社長が登場する

本のタイトルから、料理店のお話かと思いきや、この本には、なぜか建設会社(準大手ゼネコン)の社長(ドラ猫社長)が登場します。

まあ、収益認識会計基準に関する本なので、どうしても建設工事とかの話は盛り込まないといけないですもんね。

山猫軒が多角化するのは、ちょっと無理があったのかもしれません。

ドラ猫社長を登場させるのは、苦肉の策だったんじゃないでしょうか。

こんな人にオススメ

上でも書きましたが、この本は、軽く収益認識会計基準の全体像(税務も含む)を確認したい人にオススメです。

また、猫が好きな人にもオススメです。

数ページに1回、白猫先生のイラストが出てくるので、そういうのを見て癒されるのも、この本の使い方の1つではないかと思います。

しかも、猫のイラストだけを見ていくのであれば、わずか数分で読み終えることができます。

最後に

最後に、どうしても気になった山猫社長の紹介が以下です。

山猫社長はこれまで、金儲けと会社の売上を伸ばすことだけを生きがいに、一生懸命働いてきました。でも、ドラ猫社長やミケ子部長以外に心を許せる人はおらず、私生活は孤独です。

個人的には、収益認識会計基準より、ワーク・ライフ・バランスのほうが大事だと思うんだけどなあ。

でも、そんなシニアなパートナー、じゃなかった、山猫社長の活躍が楽しめるこの本は、ほんとうにいい本だと思います。

次回作、『銀河鉄道の夜で学ぶ見積開示会計基準』にも期待です!

では、では。

 

この記事を書いたのは…
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら

 

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