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自著・雑誌寄稿

月刊『国際税務』連載より:税務担当者にとっての外国子会社配当益金不算入制度

(写真は株式会社税務研究会様の許諾を得て掲載しています)

連載:「新任社員のための イチから分かる! 国際税務の仕組みとポイント」

月刊『国際税務』で「新任社員のための イチから分かる! 国際税務の仕組みとポイント」という連載を持たせて頂いているので、編集部の許可を頂いて、その内容をちょっとずつブログでご紹介しています。

前回は、外国子会社配当益金不算入制度の基本的な仕組みをざっくりお伝えしました。

税務担当者の外国子会社配当不算入制度の捉え方

今日は、「税務担当者の外国子会社配当益金不算入制度の捉え方」についてです。

外国税額控除のときも同じようなことを書きました(以下の記事です)。
月刊『国際税務』連載より:税務担当者にとっての外国税額控除制度

連載では、以下のようなポイントを挙げています。

海外子会社の資本構成は、事業部門が気にされることの1つと思われますが、これには税務上の損得も影響してきます。…シンプルにいうと、「海外子会社からの利益還流にあたり、配当による還流と利息による還流のどちらが有利になるか」という視点です。これは実際に利益を還流させる段階で検討しても遅く、実際にはもっと上流の海外子会社への資金供給時に「出資で資金供給するか、融資(親子ローン)で資金供給するか」を考えるべきといえます。

詳細には、連載の先のほうで触れる予定にしていますが、海外子会社に融資(親子ローン)を行い、利息を回収する場合には、配当とは異なり、税務上は特別な取扱いはありません。利息は益金算入され、源泉税には外国税額控除を適用することになるので、日本親会社から見ると、回収するのが配当か利息かで損得があるわけですね。

なので、海外子会社(外国子会社)の資本構成を考える場合、将来の利益還流の際の損得まで見越したうえで、資本構成を決定しなければならないことになります。

で、また怒られそうですが、事業部門はそういうときに、経理部門からのアドバイスを必要としているということです。

それ以外でも、以下のようなアドバイスも、事業部門にとっては貴重だと思います。

海外での出資案件があれば、できるだけ外国子会社配当益金不算入制度が適用される状況が望ましいので、「持株比率が25%未満だと、税務コストが割高ですよ」等々のアドバイスも有益だと思います。

これも、事業部門の評価が税引前の営業利益であれば気にされないかもしれませんが、企業全体としては考えるべきことですよね。

でも、あんまり経理部門の方々に「非定型業務にも対応して下さい」と言うと、「こっちは忙しいんだよ」と言われるので、連載でも一応ちょっとだけトーンを弱めています。

結局はリソースの問題があり、税務担当者がこのようなニーズにどこまで対応できるかはわからないのですが、こういう個別の相談が事前に来るようになれば理想的だと思います。そのため、税務担当者としては、どちらが有利かのアドバイスを求められる場面を想定しておくべきだと思います。

税引後のキャッシュ・フローで考えると、結構変わってくるので、考える価値のある問題だとは思うのですが、やっぱり人的なリソースの問題は、マネジメント方々に関心を持ってもらわないと難しいですよね。重要なのは、税引後の利益やキャッシュ・フローなので、移転価格税制以外の国際税務の分野にも、もうちょっと価値を見出して頂いてもいいような気はしますが。

最後に

ということで、これ以上書くと余計なことを言いそうなので、今日はここまでです。

連載はもうすぐ折り返し地点で、もうちょっと続く予定なので、またいつか別のテーマもまとめたいと思います。

では、では。

 

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