会計英語⑫ 「評価減する」(簿価を切り下げる)を英語で
引き続き、「話すときに使いやすい会計英語シリーズ」です。
前回は「取り崩す」をto reverseで表現し、ついでにto write downという表現もご紹介しました(繰延税金資産など)。
1. 「評価減する」を英語で
このto write downには他の日本語訳を当てることもあります。
というか、そっちがメインですが、「評価減する」という訳です。
(Aを評価減する)
受動態なら、以下のような感じです。
(Aは評価減される)
どこまで評価減するのかはtoで
どこまで評価減されるのかをいいたければ、toを使って、以下のような感じいいと思います。
(棚卸資産は正味売却価額まで評価減される)
あ、NRVというのは、net realisable valueの略です。
ちなみに、「評価減する」というのは昔の表現で、今なら「簿価を切り下げる」というのが正しい表現なんでしょうね。
でも、話すときには「評価減する」って言いますし、そんなに厳密に考えなくてもいいと思います。
2. 「ゼロまで評価減する」を英語で
ちなみに、to write downと同じような感じで、to write offという表現もよく見かけると思います。
両者の違いですが、to write offはゼロまでの評価減です。
(Aをゼロまで評価減する)
つまり、to write downとは、程度の差ってことで、一応は使い分ける必要があります。
最後に
ここ数回の流れを確認しておくと、最初に「戻入する」という意味でto reverseという表現をお伝えしました。
で、次に、それを「取り崩す」と訳すケースがあるという話になりました。
でも、資産を「取り崩す」のなら、to write downでもよくて、それはまた「評価減する」と訳したほうがしっくりくるケースもあるってことで。
繰り返しになりますが、こういう表現の仕方は人によって違うので、あくまでも参考程度にお考え下さい。
今日はここまでです。
では、では。
「Aを評価減する」
➡ to write down A
「Aをゼロまで評価減する」
➡ to write off A
「(1) 単語を覚える → (2) 単語の組み合わせを覚える → (3) 英語を書く →(4) 英語で話す」の4段階に分けて、英語の勉強法(やオススメの書籍など)について書いています。
公認会計士が会計の英語を勉強したときの経過(4段階)
上記の段階に沿って、実際に私がどうやって英語の勉強をしてきたかを書いています。また、この記事の番外編では、「家出のドリッピー」的教材についても考察(?)しています。
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら。
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