会計英語④ 「計上する」を英語で
「話すときに使いやすい会計英語シリーズ」です。
税務に関する英語については、月刊『国際税務』さんや週刊『税務通信』さんで連載があるのですが、会計の英語については連載がないので、このブログでコツコツ書いています。
Table of Contents
1. 「計上する」を英語で
会計だと「~を計上する」という言い方をすることは多いと思います。
この「計上する」って英語で何というんでしょうか?
答えは…
何ていうんでしょうね。よくわからないです。
そもそも、「計上する」ってどういう意味でしたっけ? 費用も計上するし、資産も計上するし、「帳簿を経由して財務諸表に反映する」という感じでしょうか。
だとしたら、to recordがニュアンスとして近そうです。
recordは、accounting record(会計記録)のように名詞でも使いますが、会計英語では動詞で使うこともすごく多いと思います。
例:「費用を計上する」を英語で
動詞としてのrecordの使い方は、例えば、以下のような感じです。
(費用を計上する)
以下のように受動態で使ってもOKです。
(費用が計上される)
例:「~を費用として計上する」を英語で
また、「費用を計上する」じゃなくて、「費用として計上する」と言いたいときもありますよね。
そんなふうに「~を費用として計上する」と言いたいときには、asを使って、以下のように表現できます。
(その支払いを費用として計上する)
as an expense(費用として)の部分は、例えば、as an asset(資産として)など、自由に(?)変更できます。
なので、どういう会計処理になるかを示したいときには、結構便利な表現だと思います。
まとめると、以下のような感じですね。
(AをBとして計上する)
ちなみに、以下のように受動態にするケースも多いです。
(その支払いは費用として計上される)
2. 「記帳する」もrecordでOK
そもそも「計上する」の意味がイマイチ分かっていないので、英訳がこれでいいのか不安ですが、recordという動詞自体は覚えておいて損はないと思います。
日本語だと、「計上する」よりは「記帳する」のほうが自然かもしれませんが、以下のような組み合わせでもOKです(たぶん)。
(仕訳を記帳する)
(取引を記帳する)
あと、書いていて思ったのですが、「認識する」というのも「計上する」に近そうなので、次回はそれについて書きます。
では、では。
「Aを計上する」
➡ to record A
「費用を計上する」
➡ to record an expense
「AをBとして計上する」
➡ to record A as B
「その支払いを費用として計上する」
➡ to record the payment as an expense
「(1) 単語を覚える → (2) 単語の組み合わせを覚える → (3) 英語を書く →(4) 英語で話す」の4段階に分けて、英語の勉強法(やオススメの書籍など)について書いています。
公認会計士が会計の英語を勉強したときの経過(4段階)
上記の段階に沿って、実際に私がどうやって英語の勉強をしてきたかを書いています。また、この記事の番外編では、「家出のドリッピー」的教材についても考察(?)しています。
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら。
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