『海外子会社管理の会計・税務・財務ケース50』の全ケースはこんな感じ
(写真は株式会社中央経済社様の許諾を得て掲載しています)
今日も、新著のことを少しだけ。
Table of Contents
『これだけは押さえておこう 海外子会社管理の会計・税務・財務ケース50』
『これだけは押さえておこう 海外子会社管理の会計・税務・財務ケース50』は、1年半ぶりくらいに書いた本です。
書店さんには昨日搬入されているはずで、Amazonにも少し在庫が入ってるみたいです。
この本の構成
まず、この本の構成は以下のような感じです。
1. 海外子会社における経理業務
2. 日本親会社における海外子会社管理業務
3. 本書における海外子会社管理の視点
Ⅱ. 会計に関連する業務
Ⅲ. 税務に関連する業務
Ⅳ. 財務に関連する業務
Ⅴ. 不正リスク対応に関連する業務
Ⅵ. 勘定科目ごとのチェック・ポイント
1. 現金及び預金
2. 売上・売上債権(売掛金)
3. 仕入・仕入債務(買掛金)・諸経費
4. 棚卸資産
5. 固定資産
6. 税金・税効果
Ⅱ~Ⅴで50のケースがあり、この部分がメインです。その他の部分は、さっぱり書いてます。
Ⅵ. 勘定科目ごとのチェック・ポイントは、勘定科目ごとに1ページずつという感じです。
ケースを全部書く
「50のケース」と言っても、「はあ?」という感じだと思うので、以下に書き出してみます。
ちなみに、私がこんなに一生懸命なのは、売れないと怒られるからです(怒られ方のイメージはこちらの記事の最後のほう)。いや、そうじゃなかった。専門書は値段が高いので、ニーズに合わない本を買ってしまうとテンションが下がるからです。なので、できるだけ具体的な内容をお伝えしたいと思った次第です。
会計に関するケース
まず、Ⅱ. 会計に関連する業務については、以下の15コのケースです。
ケース2. 貸借対照表で全体像を把握する
ケース3. 損益計算書で業績を把握する
ケース4. 海外子会社の重要な業務プロセスと内部統制を理解する
ケース5. 海外子会社の販売プロセスを理解する
ケース6. 海外子会社の購買プロセスを理解する
ケース7. 海外子会社の在庫管理プロセスを理解する
ケース8. 月次決算のモニタリングを行う
ケース9. 海外子会社の月次決算プロセスを理解する
ケース10. 固定資産管理の状況を確認する
ケース11. 現地決算上の問題点を把握する
ケース12. 連結パッケージの作成プロセスを理解する
ケース13. 海外子会社の決算を早期化する
ケース14. 海外子会社の監査法人と意見交換する
ケース15. 日本側の投融資の評価を検討する
会計に関しては、国内子会社の管理と大差ないですが、海外子会社特有の論点もあるので、そのあたりに触れています。
税務に関するケース
Ⅲ. 税務に関連する業務については、以下の15コのケースです。
ケース17. 課税所得計算の重要項目をチェックする
ケース18. 税負担率や税率差異のモニタリングを行う
ケース19. 繰越欠損金の有無をチェックする
ケース20. 付加価値税等の申告業務を理解する
ケース21. 駐在員の個人所得税の課税関係を理解する
ケース22. 出張者の個人所得税の課税関係を理解する
ケース23. 送金に係る源泉徴収を確認する
ケース24. 移転価格税制に対応する
ケース25. 海外子会社の移転価格文書をチェックする
ケース26. 管理業務の対価回収を検討する
ケース27. タックス・ヘイブン対策税制に対応する
ケース28. 海外子会社の税務調査に関与する
ケース29. 未収税金の還付可能性をチェックする
ケース30. 現地会計事務所と意見交換する
税務に関しては、国内子会社では遭遇しない論点が色々あるので、不慣れな方には楽しんで頂ける(?)と思います
財務に関するケース
Ⅳ. 財務に関連する業務については、以下の10コのケースです。
ケース32. 資金管理の状況を確認する
ケース33. 運転資本管理の状況を確認する
ケース34. 海外子会社の資本構成をチェックする
ケース35. 余剰資金の有無をチェックする
ケース36:海外子会社からの資金還流を検討する
ケース37. 配当による資金還流を検討する
ケース38. 利息による資金還流を検討する
ケース39. ロイヤルティによる資金還流を検討する
ケース40. 為替リスク管理の状況を確認する
財務に関しては、詳しい方には当然のことばかりですが、そうでない方には目新しいことがあるかもしれません(そりゃそうか)。
不正リスク対応に関するケース
Ⅴ. 不正リスク対応に関連する業務については、以下の10コのケースです。
ケース42. 不正リスクの高い海外子会社を見極める
ケース43. 不正のパターンを整理する
ケース44. 不正な財務報告の見え方を整理する
ケース45. 資産の流用の見え方を整理する
ケース46. 特に発見しづらい不正に警戒する
ケース47. 公務員等に対する贈賄リスクに警戒する
ケース48. 海外子会社の不正防止のための取組みを評価する
ケース49. 期間比較や財務分析で不正リスクを概観する
ケース50. 特定の不正リスクを詳細にチェックする
不正リスク対応に関しては、海外特有の話が多いと思います。ただ、最近は日本企業でも、新興国に負けないダイナミックな不正があるので、何とも言えない面はあります。
ありがとうございます!
一昨日からAmazonの順位が表示されており、すでにご購入くださった方がいらっしゃるようです。ありがとうございます!
私と同じような環境にいらっしゃる方なのではないかと想像しています。海外子会社管理で苦労されていたり、お仕事で怒られていたり、家で怒られていたり。
人生は大変なことも多いですけど、お互い頑張っていきましょう!
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら。