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令和4年改正見込:財産債務調書制度の見直し

少しの間、空き時間に令和4年度税制改正見込みのことを書いていきます(前回の消費税のお話はこちら)。

興味があることを調べずに適当に書くので、気が向いた方は適当に読んでください。

今日は財産債務調書制度のことです。

令和4年改正で財産債務調書制度の見直しか

財産債務調書制度については、少し前に、「保有10億円なら所得ゼロでも報告」みたいな報道がありました。

「富裕層の税逃れ防止!」みたいなテイストで出てましたね。

財産債務調書制度とは

そもそも財産債務調書制度は、所得税等の確定申告書を提出すべき個人が、以下の基準に該当する場合に、「財産債務調書」(財産の種類、数量及び価額並びに債務の金額などを記載したもの)を、翌年の3月15 日までに所轄税務署長に提出する制度です。

  • その年の総所得金額及び山林所得金額の合計額が2,000 万円を超え(所得基準)、
  • かつ、その年の12 月31 日において価額の合計額が3億円以上の財産(または価額の合計額が1億円以上の国外転出特例対象財産(有価証券等))を有する場合(財産基準
  • つまり、シンプルにいうと、現行制度上は以下が提出義務者の基準になります。

  • 所得基準:所得2,000 万円超
  • 財産基準:総資産3億円以上(または有価証券等1億円以上)
  • 総資産という意味では、不動産とか預貯金、有価証券みたいなのが典型ですが、暗号資産も含まれます。

    なので、例えば、暗号資産を持っていれば、財産債務調書には、暗号資産の種類別(ビットコイン等)、用途別及び所在別に記載する必要があります。

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    令和4年度改正見込:総資産10 億円以上なら対象に

    令和4年度税制改正では、上記の提出義務者に加えて、以下の基準に該当する個人も対象に追加される見込みです。

  • 所得基準:なし
  • 財産基準:総資産10 億円以上
  • 要は、総資産10 億円以上なら、所得の多寡にかかわらず(つまり、所得ゼロでも)、財産債務調書の提出義務が発生するということです。

    改正の背景

    現行制度では、所得を2,000万円以下に調整(?)しておけば、どれだけ資産があっても、財産債務調書を提出する義務はなく、これがポイントになります。

    つまり、改正の背景としては、税務当局がそういう富裕層の資産の異動状況を把握したいというニーズがあると思います。

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    その他の改正見込み

    上記以外では、財産債務調書について、提出期限を翌年6月30 日(現行は翌年3月31日)まで延長することも検討されているようです。

    あとは記載を省略できる少額財産債務の範囲が拡大される見込みですが、どちらも大した話ではないです(たぶん)。

    今日はここまでです。

    では、では。

    この記事を書いたのは…
    佐和 周(公認会計士・税理士)
    現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら

     

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