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電子帳簿保存法

電子帳簿保存法(電子取引):電子メールによる取引情報の授受

今日も電子帳簿保存法における電子取引の制度についてです。

今回は、電子取引の具体的な取扱いについて、電子メールの場合を例として、具体的に見てみたいと思います。

0. この記事のポイント

電子メールにより取引情報を授受する取引は、添付ファイルによる授受を含めて、電子取引に該当します。保存自体はハードディスクで保存しておくだけでもOKなのですが、対象となるデータは検索できる状態で保存することが必要です。国税庁のQ&Aだと、データが添付されたメールをメールソフト上で閲覧できるだけでは不十分とされているので、そのあたりがちょっと面倒かもしれません。

 

 

1. 電子取引の例:電子メール

以下の記事で、電子取引には「電子メールにより取引情報を授受する取引」が含まれることをお伝えしました。

 

今回はこれを例として、電子取引の取扱いを具体的に見ていきたいと思います。

なお、私は結構おじさんですが、日常生活でメールのことを「電子メール」と呼ぶほどのおじさんではありません。一応、国税庁の各種資料の表現に合わせて「電子メール」という用語を使っているだけですので、念のため。

2. 電子メールで取引情報を受信した場合の取扱い

ここでは、電子メールで取引情報を受信した場合に、それをどのように保存すべきかを考えます。

上記のとおり、電子メールにより取引情報を授受する取引は、添付ファイルによる授受を含めて、電子取引に該当します。

したがって、そ取引情報に係る電磁的記録を保存する必要があります(要はデータによる保存)。

逆にいうと、そのデータを出力した書面等の形で保存することは認められません

結論はシンプルですが、もうちょっとだけ掘り下げます。

3. 電磁的記録の保存とは

この場合の「電磁的記録の保存」とは、例えば、以下に記録・保存することをいいます。

  • ハードディスク
  • コンパクトディスク
  • DVD
  • 磁気テープ
  • クラウド(ストレージ)サービス
  • 出た、磁気テープ。

    気を取り直して、電子メール本文に取引情報が記載されている場合は、その電子メールを上記のような形で記録・保存する必要があります。

    また、電子メールの添付ファイルにより取引情報(領収書等)が授受された場合は、その添付ファイルを上記のような形で記録・保存することになります。

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    4. 謎の一問一答

    ついでに書きますが、国税庁の電子帳簿保存法Q&A(一問一答)【電子取引関係】には、謎の一問一答があります。

    まず、問いを要約すると「全ての電子メールを保存しなければなりませんか」というものです。そんな疑問持つか?

    そして、回答を要約すると「取引情報の含まれていない電子メールを保存する必要はありません」です。そりゃ、そうですよね。私が誤って要約しているだけかもしれませんが、謎過ぎます。

    5. 添付ファイルによる取引情報の授受

    ただ、回答で唯一有用な部分があるとすれば、「電子メールの添付ファイルにより授受された取引情報(領収書等)については当該添付ファイルのみを保存しておけばよい」という点です。

    電子メール本文に取引情報が記載されていなければ、電子メールの本文は保存しなくていい、ってことですね。

    6. 検索機能の確保

    ちなみに、対象となるデータは検索できる状態で保存することが必要です。

    上記とは別の問いですが、国税庁のQ&A(一問一答)では、この点について、データが添付された電子メールについて、メールソフト上で閲覧できるだけでは不十分としています。

    別途整理が必要ということですが、このあたりについても、また別の機会に書きたいと思います。

    【2021年10月追記】
    検索機能の確保のことは、以下の記事に書きました。

     

    今日はここまでです。

    では、では。

    ■電子帳簿保存法の電子取引に関する記事の一覧はこちら

     

    この記事を書いたのは…
    佐和 周(公認会計士・税理士)
    現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら

     

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