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監査役監査

監査役にとっての「業務の適正を確保するための体制」(内部統制システム)

今日も監査役監査のことを書きます(お断りなどはこちら)。

今回は、監査役にとっての「業務の適正を確保するための体制」(内部統制システム)について、さっぱりと。

 

1. 内部統制システムの監査

会社法上、大会社である取締役会設置会社においては、取締役会が「業務の適正を確保するための体制」(いわゆる「内部統制システム」)の整備を決定する必要があります。

これに対して、監査役は「内部統制決議の内容が相当でないと認める事由の有無」や「取締役が行う内部統制システムの構築・運用の状況における不備の有無」などについて監査を行います。そして、最終的に内部統制決議の内容が相当でないと認める場合などは、監査報告においてその旨を指摘することになります。

2. 業務の適正を確保するための体制とは

内部統制システムというと漠然としていますが、会社法施行規則も併せて見ると、「業務の適正を確保するための体制」は、以下により構成されていることが確認できます。

(1) 取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(2) 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
(3) 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
(4) 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(5) 会社並びにその親会社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制

上記(1)の監査は、法令等遵守体制の監査なので、内部統制システムを意識するかどうかは別にして、一番基本的(かつ重要)なポイントだと思います。

上記(5)の監査は、子会社管理を含むところなので、これも重要ですね。

結局は漠然としたままですが、内部統制システムの監査は、監査役にとって重要な職務だとしても、そのために特別に何かやるというよりは、普段の業務をそれとの関係で整理するというイメージなのかなと思います。

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3. 監査役設置会社の業務の適正を確保するための体制

上記のほか、内部統制システムの構成要素については、監査役監査に直結する部分もあります。

具体的には、監査役設置会社の場合、「業務の適正を確保するための体制」は以下を含みます。

(6) 監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項、当該使用人の取締役からの独立性に関する事項、監査役の当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
(7) 監査役への報告に関する体制
(8) 上記の報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
(9) 監査役の職務の執行について生ずる費用の前払または償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用または債務の処理に係る方針に関する事項
(10) その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制

これらの体制は、監査役監査の実効性確保のための体制なので、当たり前ですが、監査役監査に直接影響するものです。

例えば、上記(6)は監査役室にスタッフを置くようなお話です。また、(10)は代表取締役との定期的な意見交換会を開催したり、重要な会議等に出席したり、みたいな内容がカバーされていると思います。

上記(7)も重要ですが、たぶん実際には、取締役や使用人(子会社含む)に「ちゃんと報告してくださいよ」と言っておかないと理解されてないこともありそうです。あとは、内部通報制度による通報内容が迅速に監査役に報告される体制なんかもここに含まれます。

今日はここまでです。

では、では。

 

監査役監査に関するオススメの書籍です(私の本ではないです。軽い紹介記事はこちら)。

 

この記事を書いたのは…
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら

 

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