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第203回 こども君、法人税申告書の別表四の計算原理を理解する

第203回は、会計上の「利益」と税務上の「所得」が異なることを前提に、どのように所得を計算するかについて議論します。会計上の利益から調整計算するという別表四の計算原理は、比較的理解しやすいようですね。

お父さん:公認会計士。実際は、このイラストよりも、だいぶおじさん(本物はこちら)。

こども君:小学6年生。体育と休み時間を過ごすために小学校に通い、阪神タイガースをこよなく愛する普通の男の子。好奇心が強く、数字を扱うのは得意。ただ、ペラペラ喋って、人の話を黙って聞くのは苦手。スポーツ大好き、RPG大好き、三国志やキングダムも大好き。

ここまで、会計上の「利益」と税務上の「所得」の違いを見てきた。具体的には、益金不算入の収益の例として、受取配当金とか、損金不算入の費用の例として、交際費とか。

 

覚えてるよ。

収益・費用と益金・損金は別物だから、結果として計算される利益と所得も別物になる。このイメージはいいかな?

 

うん、うん。

でも、受取配当金とか交際費というのは、あくまでも例外。だいたいの項目は、会計上の収益がそのまま税務上の益金になるし、会計上の費用がそのまま税務上の損金になる。

 

それも覚えてるよ。

じゃあ、会計上の利益がどうやって計算されるかは覚えてるよね。そういう財務諸表が…

 

損益計算書でしょ?

そうだね。利益の計算には何段階かあるけど、シンプルに言うと「収益-費用=利益」みたいな計算書だね。じゃあ、税務上の所得はどうやって計算すると思う?

 

また別にそういう財務諸表があるのかな?

いや、財務諸表は会計の話。税務とは別だね。

 

じゃあ、財務諸表じゃなくていいから、そういう計算書みたいなのがあるんじゃない?

「益金-損金=所得」みたいなものかな?

 

そう、そう。

仮にそうだとしたら、収益とか費用を記録しておく帳簿のほかに、益金とか損金を記録しておく別の帳簿が必要になるね。

 

うん? えー、それはそうだけど…

めんどくさくない? さっきも言ったけど、税務上の所得って、会計上の利益とだいたい同じだよね。ところどころ、違う項目があるとしても。

 

めんどくさいけどさー、仕事ってだいたいめんどくさいんでしょ。お父さん見てたらそう思う。

(笑) じゃあ、ちょっと例を挙げる。いま、ある会社の税引前利益が100だとする。この会社の収益・費用のうち、益金や損金にならないものは、益金不算入になる一部の受取配当金だけ。その受取配当金は100。この会社の所得っていくらだと思う?

 

ああ、ゼロってことか。

そのとおり。いろんな収益やいろんな費用があって、税金費用を除く差引きが100。そのうち、収益の100が税務上は益金じゃないから、「税務上の所得は会計上の税引前利益よりも100だけ小さい」ってこと。だから、所得はゼロになるね。

 

ああ、さっきの損益計算書で出た利益から、益金不算入の収益とか損金不算入の費用の分だけ、金額を動かせばいいのか。引いたり、足したりする!

そうだね。税引前利益からスタートして調整計算するってことだね。

 

損金不算入の費用の場合は…

もうわかってるみたいだけど、もう一度数字を使おうか。ある会社の税引前利益が100だとする。この会社の収益・費用のうち、益金や損金にならないものは、損金不算入になる一部の交際費だけ。その交際費は100。この会社の所得っていくら?

 

200

そのとおり。いろんな収益といろんな費用があって、税金費用を除く差引が100。そのうち、費用の100が税務上は損金じゃないから、「税務上の所得は会計上の税引前利益よりも100だけ大きい」ってこと。引くべきものが小さいからね。だから、所得は200になるね。

 

そうだね。そうやって計算するのか。それだったら、めんどくさくないね。

まあ、それでもめんどくさいけどね。法人税の場合、申告書というものがあって、その中に、いまこども君が言ったような計算をしている表がある。別表四という表。

 

へぇー。

そこでは、まず利益があって、損金不算入の費用を足したり、益金不算入の収益を引いたりする。それぞれ加算とか減算って呼ぶけど。ほんとはそれだけじゃないけど、一応そうやって所得を計算して、法人税を計算する。

 

知らなかった!

知ってたら驚くよ(笑) 今回の話のポイントは、税務上の所得はダイレクトに計算するわけじゃないってこと。言い換えると、「益金-損金」という計算はない。だから、帳簿は1つだけ。そこには会計上の収益と費用が記録されてる。

 

税務だけの計算はないってことだね。

そのとおり。法人税の所得の計算は、「利益+損金不算入の費用-益金不算入の収益」みたいな感じになるね。それが法人税申告書の別表四のイメージかな。

 

今日はよくわかった。この式はわかりやすいね。

ありがとうございます。じゃあ、今回はここまで。

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