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第221回 連結財務諸表はなぜ必要なのか(個別財務諸表があるのに)

第221回は、最後のテーマとして、連結財務諸表について議論します。まずは「なぜ連結財務諸表が必要なのか」という根本的なお話から。

お父さん:公認会計士。実際は、このイラストよりも、だいぶおじさん(本物はこちら)。

こども君:小学6年生。体育と休み時間を過ごすために小学校に通い、阪神タイガースをこよなく愛する普通の男の子。好奇心が強く、数字を扱うのは得意。ただ、ペラペラ喋って、人の話を黙って聞くのは苦手。スポーツ大好き、RPG大好き、三国志やキングダムも大好き。

為替の話が終わったけど、何か話したいテーマある?

 

え? あんまりそういうの思いつかないや。何かオススメがあったら、それでいいよ。

じゃあ、連結財務諸表とか、どうですか?

 

わはは。うん、やってみる。

でも、そもそも「連結財務諸表」って聞いたことある?

 

昔ちょっと聞いたことがある気がするけど、忘れた。どんな話だっけ? どこが連結なんだっけ? あ、親会社と子会社の話か。

そのとおり。親会社が子会社を持っているときの話だね。ちなみに、親会社というのは、子会社の株式の50%超を持っているとか、子会社を支配している会社だね。

 

そうだ、そうだ。子会社と関連会社の話をしたよね。50%超とか20%以上とか。

よく覚えてるね。その話です。今は親会社と子会社について話すけど、親会社も子会社も、それぞれ財務諸表は作ってるそれらを「連結財務諸表」との対比で、「個別財務諸表」と呼ぶ。

 

わかりやすい!

まだ連結の話をしてないからね(笑) じゃあ、前提として、親会社の個別財務諸表と子会社の個別財務諸表がある。そこから、親会社と子会社のグループ、言い換えると、「企業集団」の財務諸表を作らないといけない。それはいいかな?

 

うん。それが連結財務諸表ってことでしょ?

そう、そう。でも、親会社の個別財務諸表があるのに、どうして連結財務諸表が必要なのかな?

 

子会社の個別財務諸表もあるんでしょ? みんなはそれが見られないんじゃないの?

子会社の個別財務諸表は外から見られない前提でいいよ。本当は、外からでもわかる部分はあるけどね。でも、子会社の業績が良ければ、親会社の個別財務諸表にもいい影響が及ぶから、親会社の個別財務諸表だけを見てても、子会社の状況は分かりそうだけどね。

 

確かになあ。でもさー、そもそもさー、親会社の個別財務諸表と連結財務諸表って、どこが違うの?

確かにイメージがわかないよね。じゃあ、親会社の個別財務諸表のことから考えよう。親会社は子会社の株式を持ってるよね? それは親会社の個別財務諸表のどこに表れる?

 

資産!

どういう資産かな?

 

有価証券。その中の子会社株式!

正解。覚えているかわからないけど、「子会社株式及び関連会社株式」は、買ったときの値段、言い換えると、「取得原価」のまま、親会社の個別貸借対照表に載せておく。逆にいうと、時価評価はしない。じゃあ、親会社の個別損益計算書を見たとき、子会社の業績はどこに表れる?

 

え? どこに?

子会社の業績がすごく良かったとする。でも、子会社株式は、基本的に取得原価のままだから、評価益みたいなものは計上されない。あと、子会社株式の利益がそのまま親会社の個別損益計算書に表れることもない。親子とはいえ、別の会社だからね。

 

ああ、配当かあ。受取配当金!

正解。親会社の個別損益計算書の営業外収益の中に受取配当金という項目があるよね。子会社の業績が良ければ、子会社に利益が蓄積される。だから、それを自社の株主、つまり、親会社に配当するってこと。逆にいうと、子会社が利益剰余金を溜めるだけで、親会社に配当しなければ…

 

子会社で利益が出てることはわからないのか。

そう、そう。親会社の個別損益計算書だけだと、子会社の業績は分からないね。逆に、子会社の業績がめちゃくちゃ悪かったら、子会社の純資産が減ってく。そうすると、親会社の個別財務諸表で子会社株式を減損処理することはあるけどね。

 

何となくわかるけど、ちゃんとわからない。

じゃあ、今、子会社株式の取得原価が500だとする。で、子会社の純資産も500。子会社は業績が悪くて、毎期100の損失を出していく。そうすると、1年後には子会社の純資産は400になる。いいかな?

 

うん。

でも、親会社の個別財務諸表では、子会社株式は400にならないよね?

 

取得原価で評価するからでしょ?

そのとおり。だから、この場合、子会社が計上した損失100は、親会社の個別財務諸表には反映されない。評価損が計上されないからね。

 

わかる。

でも、損失が累積してきて、子会社の純資産が300になり、200になり、みたいにだんだん減っていくと、親会社の個別財務諸表上、子会社株式の減損処理が必要になる。

 

評価損ってことでしょ?

そう、そう。例えば、子会社の純資産が200まで減ったとすると、親会社の個別財務諸表では、子会社株式を取得原価500から200まで評価減して、300の子会社株式評価損を計上する。

 

じゃあ、減損処理したら、親会社の個別損益計算書でも、子会社の業績が分かるってことだね。

そのとおり。だから、配当にしても、減損処理にしても、タイミングが遅いよね。

 

そういうことか。

親会社に投資している人は、子会社も含むグループ全体の業績が知りたい。でも、親会社の個別財務諸表だけを見ていると、子会社の業績がタイムリーに反映されない。だから、連結財務諸表があったほうがいいんだろうね。

 

じゃあさー、逆に連結財務諸表には、子会社の業績がそのまま反映されるってこと? 子会社の利益とか損失とか。

そうだよ。連結損益計算書は、親会社の個別損益計算書と子会社の個別損益計算書を合体させたものだからね。子会社の業績は自動的に反映される。

 

わかった!

じゃあ、とりあえず、今回はここまで。

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