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第219回 売上も為替差損益(換算・決済)も単なる期間配分に過ぎない

第219回も、前回と同様、会計の視点で、為替レートの変動の話です。外貨建ての輸出取引による利益の総額を計算して、それが「会計上、どのような損益でどの期に配分されているか」について一緒に考えてみたいと思います。

お父さん:公認会計士。実際は、このイラストよりも、だいぶおじさん(本物はこちら)。

こども君:小学6年生。体育と休み時間を過ごすために小学校に通い、阪神タイガースをこよなく愛する普通の男の子。好奇心が強く、数字を扱うのは得意。ただ、ペラペラ喋って、人の話を黙って聞くのは苦手。スポーツ大好き、RPG大好き、三国志やキングダムも大好き。

前回の話の続き。設定は、海外に1ドルで商品を売って、そのときの為替レートは1ドル=130円。でも、入金は2か月後で、その前に決算が来た。期末日の為替レートは、1ドル=140円。

 

だから、決算で為替差益が10円出た。外貨建ての売掛金に。

そのとおり。でも、こども君は、それがまだ確定していないというイメージが持てなかった。

 

疲れてたからね。

(笑) お父さんなんか、いつも疲れてるけどね。じゃあ、実際に入金の日になったとする。

 

決算を越えて、2か月後ってことだね。

そう、そう。そのときの為替レートが1ドル=150円になってたとする。

 

めっちゃ円安。

決算のときに売掛金は140円に換算替えしたよね? 期末日の為替レートで円換算し直して。

 

うん。

だから、帳簿では、売掛金は140円になってる。

 

そりゃそうじゃん。

じゃあ、入金のときはどうなる?

 

え? 1ドル入ってきて、150円の価値なんでしょ?

そうだよ。売掛金はいくらだっけ?

 

価値は150円。

ああ、そう考えるか。じゃあ、帳簿上は?

 

140円! ああ、もう1回、為替差益ってことか。

入ってくるキャッシュは150円だからね。140円の外貨建売掛金が150円のドルキャッシュに置き換わる。だから、10円の為替差益だね。

 

ちょっと待って。最初は外貨建ての売掛金は130円だったよね?

そうだね。外貨建ての売掛金は1ドルのままだけど、それを130円として、帳簿や貸借対照表に載せた。

 

でも、入金より前に決算が来て、それを140円に置き換えた。外貨建ての売掛金の価値が上がったから。それで、10円の為替差益。

それでいいよ。円換算による差益だね。しつこいけど、ドルで見た売掛金は1ドルのまま。でも、円安になったから、為替レートの関係で、円で見た価値は上がってる。

 

最後に、入金のときになって、150円のキャッシュが入って来た。

うん。入ってきたのはあくまでも1ドルだけどね。だけど、140円の売掛金を150円のキャッシュと交換したわけだから、円換算というよりは、売掛金を決済したことによる差益だね。

 

だから、結局は、130円の外貨建売掛金が150円の外貨になったわけか。

それでいい。だから、為替差益の合計は20円。外貨建ての売掛金についていえば、決算のときの換算による差益が10円。で、入金のときの差益が10円。こっちは売掛金を本当に決済してる。

 

決済って、売掛金が無くなって、お金が入ってきたってことでしょ? 回収みたいなもの?

そう、そう。同じこと。単なる換算じゃないって意味。こども君がさっき言ったとおり、ある意味、売掛金の価値は150円で確定してる。ところで、この会社、売上はいくらだった?

 

140円かな? あれ?

売掛金は最初いくらだった? それと売上は同じ金額のはずだね。

 

ああ、130円か。あ、分かった。

聞きたいことは分かったかな? でも、その前に、売上は後から直せない。130円で売上計上したら、その金額のまま。その後、為替レートの変動による損得は、全部為替差損益で処理する。それはそれとして、いま原価を無視したら、この取引による経済的な利益はいくら?

 

150円! それが130円の売上と20円の為替差益になってるのか。

そうだね。商品を船に積んだときに売上という形で130円、決算のときに換算差益として10円、入金のときに決済差益として10円。だから、合計150円になってるよね。

 

分けただけか。

うん。150円の経済的な利益を期間配分したというイメージだね。次回、ちょっと整理して、為替の話は終わりにしよう。

 

わかった!

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