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第149回 繰越欠損金の税効果のことをもう少し聞きたい

第149回も、前回に引き続き、トヨタ(トヨタ自動車株式会社)の個別財務諸表を見ています。前回で繰延税金資産のお話は終えたつもりだったのですが、こども君はまだすっきりしないことがあるようです。

前回でだいたいトヨタの個別財務諸表の資産は見終わったけど、何かある?

 
 

あのさー、トヨタも繰越欠損金があるの?

ああ、繰延税金資産を説明するときに繰越欠損金の例を使ったからだね。たぶんないと思うけど、一緒に見てみようか。

 
 

そんなこともわかるの?

うん、税金の計算とかが全部分かるわけじゃないけど、財務諸表には「注記」というおまけの情報がついてて、そこで繰延税金資産の内訳がわかる

 
 

へぇー。おまけなんかあるんだ。

この「税効果会計関係」っていう注記で、「繰延税金資産…の発生の主な原因別の内訳」という情報があるよね?

 
 

ああ、これか。この中には繰越欠損金はないね。

そうだね。ひょっとしたら「その他」に入っているかもしれないけど、多分ないんだろうね。

 
 

わかった。

 
 
 
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じゃあ、次に負債のほうに行こうか。

 
 

ちょっと待って。繰越欠損金のことでもうちょっと聞きたい。

いいよ。

 
 

まず、1期目に100の所得が出たとして、税金は30%の30になるよね? そうすると、残りは70になる。

うん。ただ、それは会計上の利益と税務上の所得(課税所得)が同じであれば、という前提条件がつくけどね。利益と所得は別の計算だから、似たような数字になるけど、同じだとは限らない。

 
 

わかった。じゃあ、細かいことは言わないから、100の所得が出て、その次の期の2期目に150の欠損が出たとする。そうすると、3期目は「50の所得までなら税金を払わなくていい」ことになる? それとも150?

一般的な答えは150だね。

 
 

そうなんだ!

うん。1期目は100の所得が出て、30の税金を払う。これで1期目の話は終わり。次が2期目だけど、ここで150の欠損が出る。この150は繰越欠損金として、3期目以降に繰り越せる。だから、3期目は150までの所得なら、税金を払わなくていい。実際はもっと複雑な話があるけどね。

 
 

そうなのか。

こども君が考えていたことだけど、3期目に「50の所得までなら税金を払わなくていい」というのは、2期目に30の税金を返してもらったことが前提になってるよね? わかるかな?

 
 

ちょっと待って。あ! わかった気がする! あれ? 違うかな。

1期目は100の所得が出て、30の税金を払う。2期目は150の欠損が出る。こども君は、3期目に繰り越される欠損金が50と想定しているわけだから、逆に言うと2期目に100の欠損を使ったことになるよね? 150発生したのに、50しか繰り越さないんだから。

 
 

ああ、そういうことか。

 
 
 
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小さな会社なら、「繰戻(くりもどし)還付」といって、2期目の150の欠損金のうち、100を1期目の所得と相殺するイメージで、1期目に払った30の税金を返してもらえる。

 
 
 

「相殺」ってどういう意味?

プラスとマイナスで打ち消し合うことかな。1期目の100の所得に対して、2期目の150の欠損のうち100を当てる。そうすると、ゼロになるよね。だから、1期目の所得がゼロみたいになって、税金が30返ってくる。この場合、2期目の150の欠損金のうち、100は使ってしまったから、3期目に繰り越せるのは50だけ。

 
 

そういうことを言ってたのか。よくわかった。結局合計は変わらないってことだね。

そのとおり。実際には、繰越欠損金にはもっといろんな制限があって、こんなに簡単な話じゃないけど、だいたいそんな感じの考え方でいいと思うよ。

 
 

よくわかった。ありがとう。

じゃあ、今回はここまでにして、次回は負債を見よう。

 
 

うん!

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