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第114回 棚卸資産の簿価切下げって、貸倒引当金の設定と一緒じゃん

第114回は、棚卸資産の評価損と売却損の関係を考えます。要は損失の先取りなのですが、こども君は貸倒引当金のお話との類似性に気づいたようです。

今回は、前回の続きで、評価損と売却損の関係を考えてみよう。いま、取得原価100円の棚卸資産について、正味売却価額が80円まで下がった。すると、決算日に評価損が20円計上される。

 
 

うん。

で、その決算日の後、つまり次の事業年度だね、そこで80円で売れた。そのときの損益はどうなる?

 
 

先に損が20円計上されてるから… でも、80円で売って… ちょっと待って。

いいよ。ゆっくり考えて。

 
 

簡単に考えると、100円で仕入れて、80円で売ったはずだから、20円の損が出るよね?

そうだね。いい考え方だと思うよ。それで?

 
 

えへへ。でも、もう損は先に出してしまってる

評価損の形でね。だから?

 
 

ここからがよくわからないんだよな。

 
 
 
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(笑) 何で? ここまでわかったら、答えが出そうだけど。シンプルに考えると、仕入れてから売るまでの間に20円の損が出るべきだよね? さっき、こども君自身が言ってたとおり。

 
 

そうだね。

で、トータルで20円の損になるはずのところで、もう評価損の形で20円の損を出している。そうすると、追加で損を計上することないよね?

 
 

でも…

何が引っ掛かる? これはいいトレーニングになると思うから、言ってみて。

 
 

トータルで20円の損で、先に20円の評価損を出してるから、実際に売れたときには損は出さなくていいってこと?

そのとおり。前の決算で、棚卸資産の評価は正味売却価額の80円まで引き下げてるよね? ということは、その決算の後は、棚卸資産が80円と考えていい。じゃあ、その80円の棚卸資産が…

 
 

80円で売れたから、損益なしってことか。あ! 貸倒引当金のときもそういう話をしたなあ。貸倒引当金を20円設定したら、売掛金は80円みたいなものだから、80円返ってきたら、別に損は出なかったよね。

 
 
 
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うん。それと全く同じロジックだね。これは大事な話なんだけど、全体を見たときに、まずトータルの損益がある。棚卸資産のほうでいうと、100円で仕入れて、80円で売ったから、20円の損。これは会計に関係なく、経済的に見て20円の損をしている。ビジネスとしては、この考え方のほうが大事。いいかな?

 
 

うん、わかる。

あとは、その20円を「いつ」「どういう形で」損として出すかだけの問題。「決算日に」「評価損の形で」損を出すやり方が1つ。そっちのほうが債権者はありがたいよね。もう1つは、「棚卸資産が売れたときに」「実現損の形で」損を出す感じ。粗利の反対だね。

 
 

ああ、そういうことか。

 
 
 
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だから、会計というのは、そういう損とか益を、色々な事業年度に適当に配分する作業とも言える。

 
 

その「適当」って、「ちゃんと」っていう意味?

いや、「だいたいで」ってこと。要は操作しようとする人がいるってことだね。前に話したけど、キャッシュ・フローは操作しにくくて、利益は操作しやすいって話があったよね。

 
 
 

うん。売れてないのに売れたことにするとか。

そう、そう。最初の事業年度でいったん利益を出して、次の事業年度で損失を出す話。

 
 

トータルで見たら、損益はゼロなのに。お金は動いてないから。

だから、利益というのは、そういうキャッシュ・フローが適当に配分された結果と考えておいたほうがいいよ。だから、数字だけど、そんなにちゃんとしたものじゃない。

 
 

はい。

じゃあ、今回はここまで。

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