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第112回 なぜ棚卸資産の評価益は計上されないのか

第112回は、引き続き棚卸資産の評価のお話をします。こども君から、評価益に関する質問があったので、ついでに保守主義や株主と債権者の関係みたいな話もしていきたいと思います。

前回は、棚卸資産を正味売却価額で評価し直したとき、損益計算書で損失が計上されて、貸借対照表でも利益剰余金が減るという話をした。

 
 

うん。それはいいんだけど、ずっと気になっていることがあって、正味売却価額が100円より高くなったらどうなるの?

いい質問だね。状況を整理すると、スーパーマーケットが100円で商品を仕入れたけど、その商品が人気で、120円くらいで売れそうなときだよね?

 
 
 

そう!

 
 
 
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どうなると思う?

 
 

さっきと動きは同じだよね?

どういうこと?

 
 

損益計算書と貸借対照表の動きっていうか。

ああ、損益計算書と貸借対照表の関係ね。うん、あれは常に同じだよ。

 
 

ということは、まず20円の… あれ? 評価損の反対って何?

言葉としては「評価益」かな。「売却損」の反対は「売却益」だもんね。

 
 

ありがと。じゃあ、まず、損益計算書で20円の評価益が計上される。そうすると、貸借対照表の左側の棚卸資産が20円増える。そのままだとバランスしないから、右側の利益剰余金も20円増える。だから、またバランスする。

 
 
 
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うん。そのロジックでいいよ。仮に評価益が計上されるならね。

 
 

え? どういうこと? ああ、そうか。今まで評価益を計上する話なんかしなかった?

(笑) それをいうなら、評価損のことも話してこなかったけどね。

 
 

でも、値下げの話はしてないんじゃない?

そうだね。値上げの話もしてないけどね。

 
 

うーん。100円の商品を120円で売るって話はよく出てた。

ああ、粗利の話だね。うん。確かにそれはその商品を売ったときに計上される。逆にいうと、その前段階で評価益は計上してないって意味かな?

 
 

うん! それが言いたかった。

 
 
 
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なるほどね。ちょっと言葉だけ整理しておくと、商品を100円で仕入れたとき、それは「取得原価」と呼ぶ。その商品の取得原価は100円。いいかな?

 
 

うん。

で、正味売却価額が80円、つまり売っても80円しか入ってこないなら、その商品は正味売却価額の80円で評価する。すると、20円の損が計上される。これもいい?

 
 

うん、大丈夫。

それで、逆のパターンなんだけど、正味売却価額が120円、つまり取得原価の100円より高いときは、その商品の評価は取得原価の100円のまま。

 
 

じゃあ、評価は取得原価のところまでしか上がらないってこと?

うん。その発想でいいよ。というか、買った値段が100円だから、それ以上の評価はできないってこと。

 
 

じゃあ、評価益ってないの?

 
 
 
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特別なケースではあり得るけど、普通は計上されないね。でも、それって、どうしてだと思う? 大きな評価益が計上されて嬉しいのは誰?

 
 

利益は会社に溜まるよね。誰が喜ぶのかな?

その溜まった利益が利益剰余金だけど、それを含む純資産は…

 
 

あ、株主! 配当がもらえる株主が喜ぶ!

正解。評価益を計上すると、貸借対照表で利益剰余金が増えるから、株主はそれを配当でもらおうと思えばもらえる。でも、評価益は将来どうなるかわからない

 
 

あ、ほんとだ! うん、うん。

じゃあ、会社が評価益を計上して、それが利益剰余金に形を変えて、配当として株主に支払われたとする。でも、また棚卸資産の評価が下がって、評価益が消えてしまうことはあり得る。そうすると、誰が困る?

 
 

株主が困るの?

いや、株主はもうその分の配当をもらったからいいよね? ちょっと長くなりそうだから、今回はここまでにしよう。

 
 

気になるなー

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