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第111回 棚卸資産の簿価を切り下げると損益計算書はどうなるか

第111回は、再度棚卸資産を例に使って、資産の評価と損益計算書の関係を考えます。棚卸資産の簿価を切り下げたときに、損益計算書がどういう影響を受けるか、というお話です。

お父さん:公認会計士。実際は、このイラストよりも、だいぶおじさん。

こども君:小学4年生。 特徴としては、好奇心が強く、語彙は多いほうで、数字を扱うのは得意。でも、ペラペラ喋って、人の話を黙って聞くのは苦手。その他は、野球のキャッチャーの配球と動物の精巧なフィギュアに興味がある普通の男の子。

前回は、売掛金は貸倒引当金を引いた後の金額で評価して、棚卸資産は正味売却価額で評価することがあるって話をした。

 
 

うん。でも、ずっと固定資産の評価のことが気になってる。何で後回しにしてるの?

ちょっと難しいからかな。後で必ず話すよ。

 
 

はーい。減価償却した後の金額で評価するんじゃないの? 何で評価するのかが気になる。

うん、基本は減価償却した後の金額だね。でも、状況によっては固定資産が「減損」したりする。

 
 

損を減らすってこと?

いや、逆かな。何かが減るから損が出る感じ。

 
 

ああ、そういうことか。なんか難しそう。

本当は固定資産の減損のことを話してあげたいけど、基本的には棚卸資産と同じ話なんだよね。だから、棚卸資産の話をした後で、固定資産の話をしたほうがわかりやすいと思うよ。

 
 

わかった。ありがと。

 
 
 
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じゃあ、棚卸資産の話に戻るけど、100円で仕入れた棚卸資産の正味売却価額が80円だったら、80円で評価するよね。そのとき、損益計算書はどうなる?

 
 
 

まだ売ってないよね?

うん。売ってない。会社が帳簿の上で評価を引き下げただけ

 
 

どうなるの?

じゃあ、貸借対照表で考えてみて。左側は棚卸資産が100から80になるよね?

 
 

それはそうだね。どこか他のところが20動くのか。右側が20動くはずだよね?

左側の別の資産が20増えなければね。

 
 

可能性としてはそういうこともあるのか。でも、右側が動くと思う。

右側って何があった?

 
 

純資産と… 負債。

正解。どっちが動く?

 
 

引当金みたいに負債が動くんじゃない?

でも、左側は20円だけ「減る」よね? そうすると、右側が20円減らないといけない。だから、負債が計上されるのは変だと思うよ。

 
 

そうだね。

 
 
 
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じゃあ、別の角度で考えてみて。100円で買った資産が80円になりました。これってどれだけ損した?

 
 

20円。

じゃあ、その損を損益計算書に入れるのはダメかな?

 
 

100円で買ったときに、貸借対照表には100円で載せてるよね?

うん、そうだね。それで?

 
 

それで、棚卸資産はまだ売ってないから貸借対照表に残ってて、それが80円になる。あ! わかった! 損益計算書と利益剰余金がつながってるから、損益計算書で20の損が出て、利益剰余金も20円減る。だから、純資産が20円減る。

正解。100円で買った棚卸資産の評価を正味売却価額の80円まで引き下げるときに20円の損が出る。こういう損を一般的に「評価損」と呼ぶ。

 
 

そのままだ。

 
 
 
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そうだね。「改めて評価したら、損が出ました」ということなので、そのままだね。で、損益計算書に評価損が出ると、その分だけ貸借対照表の右側で利益剰余金が減る。つまり、利益剰余金を含む純資産が20円だけ減るから、貸借対照表は左側も右側も20円減ってバランスする。

 
 
 

ああ、そういうことか。

当たり前のことだけど、資産の評価が下がると、会社は損をするよね。だから、その分の損が損益計算書に出てくるのはおかしなことじゃない。で、損益計算書で損が出ると、それは必ず、貸借対照表の利益剰余金を減らす。ということは、評価の問題で資産が減ると、純資産が減る。そういう感覚でいいと思うよ。

 
 

はい。

逆に、資産の評価を変えたからといって、負債が動くわけじゃないよね。借りた金額はそのままだし。

 
 

もし負債が借入金ならそうだね。

買掛金とかでも同じだよね。それは資産の評価とは関係しない。

 
 

ああ、そうだね。よくわかった。

じゃあ、今回はここまで。

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