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第98回 貸倒引当金を設定した後に売掛金を回収したらどうなるの?

第98回も引き続き、貸倒引当金の話です。前回は、事後的に貸倒れが発生したときの損益インパクトを考えましたが、今回は、予想に反して売掛金が回収されたときの損益インパクトを考えます。

最近は貸倒引当金の話をしてるけど、まだこども君の疑問が残ってたね。でも、それに答える前に、ちょっとだけ話しておきたいんだけど、貸倒引当金を設定するのはだいたい決算のときだよ。

 
 

そうなの?

うん。決算作業の一環として、3月決算なら、3月末にそれぞれのお客さんの状況を見て、「このお客さんの売掛金は回収できなそうだな」と思ったら、貸倒引当金を設定していく。

 
 

ああ、それは決算でやるのか。でも、聞きたかったのは、貸倒引当金を設定した後の話なんだけど。

 
 
 
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そうだよね。決算のときに、あるお客さんへの売掛金100円に対して、貸倒引当金を20円設定したら、その次の事業年度でどうなるかを見ないといけないよね。

 
 

うん。実際に貸倒れになる場合の話は前回聞いた。でも、貸倒引当金を設定した後に、売掛金を回収できたときのことはまだ聞いてない。えーっと、貸倒引当金を20円設定したけど、売掛金の100円を全額回収できたとき。

もちろん、そういうこともありえるね。そのときってどうなる?

 
 

先に20円は減らしちゃってるよね?

うん。実質的にはね。で、その分だけ費用というか損失を計上してるよね。

 
 

そうか。だから、100円回収したときには、逆に20円増やすのか。

何を増やすの?

 
 

あれ? 貸倒引当金は消えない?

消えるよ。売掛金とセットだから、その売掛金が消えたら一緒に消えるよね。貸倒引当金の20円は売掛金の100円に紐付いてる。それで売掛金を実質80円にしているわけだから。

 
 

ああ、そうだね。

 
 
 
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損益計算書でどうなるか考えてみて。

 
 

あれ? どうなるんだ?

貸倒引当金を設定した時には…

 
 

20円の損失を計上した。

普通、100円の売掛金で、100円を回収しても何も損益は出ない。でも、貸倒引当金を20円設定したから…

 
 

資産が80円になって、100円が回収できたから… あれ?

資産の交換と考えてみて。

 
 

ああ、100円の売掛金と80円のお金の交換で20円の損が出るんだから、逆に80円の売掛金が100円のお金になれば、20円の利益になるのか。

そのとおり。貸倒引当金を設定したときに20円の損失、売掛金を全額回収したときに20円の利益だね。だから…

 
 

トータルでは損益はゼロか。

そのとおり。貸倒引当金を設定したときは、ちょっと心配し過ぎたのかもしれないね。でも、貸倒引当金を設定しておけば、実際に貸倒れが発生しても損が出ない、というのはOKだよね?

 
 
 

うん。それはよくわかった。

 
 
 
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そういう意味では、貸倒引当金の設定のときに出る20円の費用、「貸倒引当金繰入額」とか呼ぶけど、これは貸倒損失の先取りだよね。

 
 

それはわかる。でも、何でわざわざそんなことするんだろ?

いい質問だね。これは会計特有の考え方で、損失は早めに損益計算書に取り込もうとする。逆に、利益の計上は遅めになるんだけど。

 
 

へぇー、そうなんだ。変なの。

 
 
 
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こういうの、「保守主義」とか「保守的な会計処理」とか呼ぶけど、とにかく損失は早めに計上して、損益計算書を見てる人に知らせようという意味合いがあるね。利益が出たら、その分配当できるから、ちゃんと損失も加味して利益を計算しようということかな。

 
 

ああ、そういうことか! 先に利益だけ出して、配当されちゃったら困るもんね。銀行とか。

そうだね。会社があやふやな利益を計上して、配当の形で資産を会社から流出させてしまったら、銀行みたいな債権者は困るよね。だから、引当金をちゃんと計上して、慎重に利益を計上しようということだね。「貸倒引当金を計上しましょう」というのは、そういうルールがあるだけなんだけど、背景にはそういう保守主義の考え方があるということだね。

 
 

よくわかった。納得した。じゃあ、貸倒引当金のほかにも、引当金ってありそうだね。何か損失が出そうなときには設定するの?

うん。そのとおり。他にもいろいろあるから、これからちょっと見ていこうか。でも、今回はここまで。

 
 

うん! ありがとう!

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