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第192回 NPV(正味現在価値)やNPVルールってわかりやすいね

第192回は、前回の割引現在価値の計算から一歩進めて、NPV(正味現在価値)の考え方を伝えます。何度もこういう計算はしてきているので、そんなに難しくはないようです。

お父さん:公認会計士。実際は、このイラストよりも、だいぶおじさん(本物はこちら)。

こども君:小学6年生。体育と休み時間を過ごすために小学校に通い、阪神タイガースをこよなく愛する普通の男の子。好奇心が強く、数字を扱うのは得意。ただ、ペラペラ喋って、人の話を黙って聞くのは苦手。スポーツ大好き、RPG大好き、三国志やキングダムも大好き。

前回は、WACC=ハードル・レート=10%の前提で、以下のようなCFの投資案件を考えた。

 

うん。で、それぞれのCFの現在価値を計算したよね?

そうだね。エクセルに計算させると、以下のような感じになった。

 

うん。覚えてるよ。

じゃあ、改めて聞くけど、この案件って投資していい?

 

いいんじゃない?

どうして?

 

243が1,000の10%を… あれ? 違うな。お父さんの反応が。何が間違ってるんだ?

投資すべきというのが正しいけど、検討過程は間違ってまーす。

 

えー?

これって、243の部分がゼロより大きかったら良くない? 今1,000を払う。で、将来返ってくるCFを見積もる。それが全部、今返ってくると仮定したら1,243。じゃあ、今1,000を払うよね。CFの交換と考えれば、時点を現在に揃えて、「1,000のCFと1,243のCFを交換しますか?」という問題ってこと。

 

そりゃ、交換するでしょ。

結論はそうなんだけど、この考え方は分かった? この投資案件は、今、1,000の価値のキャッシュを手放すことを要求する。で、代わりにもらえるのは将来のCF。その現在価値がいくらを超えてたら、交換するかな?

 

1,000だよね。それはわかる。でも、10%のハードル・レートはどこに行ったの?

うん、いい質問。そこが引っ掛かるよね。じゃあ、ハードル・レートがもっと高くなって、例えば30%になったら、どうなる? エクセルがあるから、数字を動かしてみようか。あ、この10%とか30%のことを「割引率」と呼ぶから、一応は用語として覚えといて。

 

割引率、覚えとく。でもさー、エクセルってさー、この「10%」のところを「30%」に変えたら、勝手に計算してくれるの?

そうだよ。そういうふうに式を入れておけばね。じゃあ、動かしてみよう。どうかな?

 

あれ、マイナスになっちゃった。

割引率を10%から30%に引き上げると、現在価値が小さくなるのは分かるよね。

 

うん、それはそうなるよね。1/1.1より1/1.3のほうが小さいから。

そのとおり。それは2乗しても3乗しても同じ。しかも、差はもっと広がっていく。

 

ほんとだ。1年後と3年後を比べると、3年後のほうが差が大きい。

だから、ハードル・レートは、現在価値計算のほうに反映されてる。ハードル・レートが高ければ高いほど、現在価値が小さくなる。逆にいうと、割引率が高い場合、将来のCFがよほど大きくないと、初期投資を回収できなくなる

 

ああ、そういうふうに考えるのか。

で、この場合の243とか-92を「正味現在価値」とか「NPV」と呼ぶ

 

どうせまたnetのNでしょ?

そうだね。そのとおり。じゃあ、何がネットされてる?

 

それ、今考えてたとこ。ああ、初期投資額の1,000か。

このケースではそれで正解。CFにはプラスの数値もマイナスの数値もあるから、それを全部ネットしてるってことかな。ちなみに、PVはpresent valueの略。このpresentはプレゼントという意味じゃなくて…

 

現在!

そのとおり。だから、NPVがプラスなら、投資していい。こんな感じで投資するかどうかを判断するルールを「NPVルール」とか呼ぶけどね。

 

ああ、そうなるのか。でもさー…

ちょっと待って。また長くなりそうだから、ここでいったん切ろう。

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