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第175回 信用リスクと負債コストの関係を考える

第175回は、資本コストの話に戻って、負債コストについて考えます。単純には、借入金の金利がどうやって決まるかということで、信用リスクの話をします。ついでに、事業リスクの話も少しだけ。

お父さん:公認会計士。実際は、このイラストよりも、だいぶおじさん(本物はこちら)。

こども君:小学6年生。体育と休み時間を過ごすために小学校に通い、阪神タイガースをこよなく愛する普通の男の子。好奇心が強く、数字を扱うのは得意。ただ、ペラペラ喋って、人の話を黙って聞くのは苦手。スポーツ大好き、RPG大好き、三国志やキングダムも大好き。

前回は、会社の資金調達としては、自己資本のほうが安定していて、負債のほうが不安定という話をした。

 

うん。

今回は、負債の話をするけど、借入金を例として使おう。借入金の金利って、どうやって決まると思う?

 

えー。いきなり言われても困る。

(笑) じゃあ、質問を変える。世の中全体で金利が上がれば、すべての借入金の金利が上がるというイメージはわかる?

 

うん。ベースが上がる感じだよね。

そう、そう。でも、銀行は、ある会社には安い金利で貸して、ある会社には高い金利じゃないと貸さない。それぞれ、どんな会社かわかる?

 

ああ、そういう話か。お金をいっぱい持ってる会社からいっぱい金利を取るんじゃないの?

逆だね。

 

え? あ、そうか。お金をちょっとしか持っていない会社は倒産しやすいのか。あ、わかった! リスクが高い会社には高い金利で貸すってことか。

そうだね。そういうリスクを「信用リスク」と呼ぶ。銀行の立場で考えると、お金を貸した会社が倒産したら、金利だけじゃなくて、元本も回収できないかもしれない。だから、「デフォルト」、言い換えると、貸倒れが発生する確率が高い会社は、高い金利を取っておかないと割に合わないよね。

 

そうか。ハイリスク・ハイリターンってことか。

そう。だから、キャッシュをいっぱい持っていて…

 

そういう会社には、安い金利でも貸せる!

そうだね。キャッシュをいっぱい持っていて、借入れもほとんどない会社なら、余裕で返済できるよね。金利もちゃんと払えるし。

 

まあ、そんな会社ならお金を借りなくてもいいけどね。

(笑) あとは、儲かってる会社も安い金利で借りやすいよね。

 

ああ、利益で借入金を返済できるからね。

だから、負債が少なかったり、収益性が高かったりする会社は、相対的に安い金利で銀行からお金を借りられる。銀行から見れば、信用リスクが低いから、安い金利でもペイするってことだね。

 

ああ、そういうことか。

逆に負債の比率が高い会社は…

 

他にも返済があるもんね。儲かってない会社もお金を返してくれないかもしれない。

そうだね。そういうところは、そもそも銀行が貸してくれないかもしれないし、借りられたとしても金利は高くなるよね。

 

要は、金利の水準は貸し倒れるリスク、あ、信用リスクか、それで決まるってことだよね。

そのとおり。だから、会社の立場になると、お金がなくて、お金を借りたいときほど、銀行が貸してくれなかったり、高い金利を要求してきたりするってことだね。

 

変なの。

でも、貸すほうの銀行からしたら、全然変な話じゃないよね。リスクが高いから、高いリターンを要求しているだけ。合理的だよね。

 

それはそうなんだけどね。

じゃあ、信用リスクの話からは少しだけ離れるけど、そもそも、会社の事業のリスクって、どこで決まってる? 貸借対照表でいくと、右側か左側のどっち?

 

あれ? この前ちょっと話したような気もするけど… 右側じゃないの? 資金調達のほう。

確かにそれはあるね。負債が相対的に多ければ、リスクは高くなるだろうね。でも、それは事業自体のリスクじゃないかもしれない。

 

え?

根本的なところでいうと、事業のリスクは、貸借対照表の左側、つまり、資産のほうで決まる。例えば、大きな設備投資が必要な事業ってあるよね。何十億円という投資をしないと、製品が作れないところとか。

 

車とか作ったりするところ?

そうだね。車だけじゃないけど、大きな工場を持っているメーカーなんかは、だいたい設備投資が必要だよね。でも、そういう設備投資をした後に、その設備を使って作ってる製品が急に売れなくなるかもしれない。それって…

 

すごいリスクだよね。ああ、そういう事業はリスクが高いってことか。

そのとおり。初期投資が必要で、貸借対照表の資産の側が重たい会社は、一般的に事業のリスクが高くなるだろうね。もちろん、実際にはそれだけじゃないけど。逆に、コンサルティングみたいな事業の場合、何も資産は要らない。コンサルタントという人がいて、その人がいいアドバイスをできるなら、仕事が来るからね。

 

ああ、そういうことか。コンサルティングの会社は、投資をしなくても、売上が上がるってことか。

実際には多少の投資はするけど、工場を持ってるわけじゃないからね。メーカーとはレベルが違うよね。

 

わかった。だから、貸借対照表の左側ってことだね。

うん。もちろん、貸借対照表の資産を見れば、事業のリスクが分かるというような単純なものじゃない。資産がいっぱいあっても、安定的に利益が計上されるような事業なら、リスクは低くなるからね。電力会社とか、そんな感じだよね。

 

ああ、そうか。いっぱい発電所とか持たないといけないけど、みんな電気は使うからね。

そういうこと。今回話したのは、1つは、会社の信用リスクが上がると、負債で資金調達するときの金利も上がるってこと。もう1つは、会社の事業リスクは、貸借対照表の左側を見たほうがわかりやすいってこと。とりあえず時間だから、今回はここまで。

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