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佐和周のブログ

雑感

公認会計士が監査法人から税理士法人に転職することの3つのメリット

今日は平日ですが、私はもう休日モードなので、雑談です。

以前に書いた記事

以前に以下の記事を書いたのですが、よく読まれているようなので、似たようなお話をもう1つ書きます。

公認会計士が大手監査法人に就職することの3つのメリット

公認会計士が税理士法人に転職することのメリット

今日書くのは、公認会計士が監査法人から税理士法人に転職することのメリットです。もうちょっと広く言うと、最初に監査(会計)の仕事をして、次に税務の仕事をやる利点といってもいいかもしれません。

私(=公認会計士&税理士)はもともと監査法人に勤めていたのですが、理由あって、系列の税理士法人に転籍させてもらいました。なので、転職といっても、グループ内転籍のような形です。

【2020年12月追記】
直接この記事に来られた方のために、私のプロフィールはこちらです。
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結論:税理士法人に転職してよかったこと

結論からいうと、振り返ってみて、監査法人から税理士法人に転職してよかったと思える点は、以下の3つです。

(1) とにかく仕事が面白い
(2) 企業側の立場に立てる
(3) 手に職が付く

以下、順番に書いてみます。

(1) とにかく仕事が面白い

監査法人から税理士法人に移ってよかったことは、とにかく仕事が面白いと感じられたことです。

これは会計(というか監査)と税務の違いに起因するものかもしれません。

税務は「事前」の観点

まず、税務には「事前」のお仕事があります。端的には、スキームを考えるお手伝いができるということです。監査のように、出来上がったものをチェックする立場ではありません。

企業の方々にとっては日常的なことかもしれませんが、「複数の選択肢の中から効率的なものを選ぶ(または、そのためのアドバイスを行う)」という業務は、新鮮で楽しかったです。

私の場合、監査の反動もあったと思いますし、個人的にそういう仕事が好きということもありますが、それを差し引いても、やっぱり税務には純粋な面白さがあるように感じます。

税務にはキャッシュ・フローが関係

また、税務の場合、基本的にキャッシュ・フローが絡んできます。つまり、節税という意味で、やりようによっては、企業のキャッシュ・アウトフローを抑えることができるということです。

これは楽しさの面でも、やりがいの面でも、自分にとっては意義がありました。

税理士法人のときの報酬は、「ちゃんとした対価だな」と思えたことが何度かあり、その意味では、監査報酬の捉え方とは異なっていました。

こういった税務の良さは、特に「監査」という仕事をずっとやってから「税務」に移ると、より強く感じるところかと思います。

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(2) 企業側の立場に立てる

もう1つ、税理士法人では、企業側の立場に立てることも嬉しかった点です。

監査法人だと、少なくとも公式には経理処理のアドバイスはできないですし、企業の方々の相談を受けつつも、「自分たちには絶対に言ってくれないことがあるんだよな」と常に思っていました。

一方、税理士法人に移って、系列の監査法人が監査していないクライアントを担当すると、かなり本音で話せる部分があったような気がします。

もともと監査法人にいた税理士(&公認会計士)は使い勝手がよい

それとは直接関係ないかもしれませんが、クライアントの方々にとっても、もともと監査法人にいた税理士(&公認会計士)は使い勝手が良かったところがあるのかもしれません。

というのも、税務調整を考えるときには、当然ながら会計処理をベースにします。つまり、税理士法人は、想定されている取引について、「会計処理はこうなると思いますよ」という前提のもと、税務調整をアドバイスするわけです(組織再編なんかをイメージして頂けるといいと思います)。

そういうときに、「会計処理はこうなると思いますよ」部分の精度が高い(もうちょっというと、監査法人の内情がわかっている)と、話を聞いてもらいやすく、また話が盛り上がるという側面があったように思います。

そのときに知ってしまった現実

少し話が逸れますが、私は税理士法人に移って初めて、「企業内部から見る監査法人(の像)」というものを認識しました。

「信頼されている監査法人の担当者」については、企業の皆さんの見方に驚きはなかったです。「企業の立場として、全ては伝えられないけど、大事なことはちゃんと相談しよう」という感じで。

でも、「信頼されていない監査法人の担当者」の言われよう(ボロクソ言われ度合い)は衝撃的でした。そこまでとは。。。いや、ほんとに自分のことじゃなくても、トラウマになるって。

まあ、これはある意味、ちゃんと味方だと思ってもらえていたからこそ、聞けた本音なんだと解釈しています(聞きたかったかどうかは別にして)。

企業側の立場に立つことの意義

話を戻しますが、監査法人での経験を踏まえると、企業の方々と同じ側にいられることは、かなり快適なものでした。

また、当時は考えてなかったですが、将来的に独立することを視野に入れているのであれば、こういう経験は大きな財産になると思います(専門知識の問題ではなく、スタンスの問題という意味で)。

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(3) 手に職が付く

最後に、手に職が付くことも、税理士法人に転職することの大きなメリットだと思います。これを目的に転職する会計士の人もいるのではないでしょうか。

具体的には、申告書を書いたり、読んだりすることに抵抗がなくなるということです。

経理部門の方々は、会計と同時に税務のことを考えていますが、監査法人だと、どうしても会計のことだけになります。もちろん、監査法人でも、税金科目を担当すれば、一応申告書は見ますし、税理士法人の方々がタックス・レビューに来てくれたら、色々と質問することはできます。

ただ、私の場合は、それだけでは十分には理解できていませんでした。実際に、税理士法人に移ってから、初めて申告書や納付書をちゃんと書きましたが、そのときに「監査法人勤務時代は、いかに税金のことがわかってなかったか」を痛感させられました。消費税なんかは特にそう思います。

移転価格「以外」を担当したいところ

ちなみに、一般にある程度英語のできる会計士に対する税理士法人のニーズは、明らかに移転価格の分野だと思います(仕事内容の親和性が高いので)。

ただ、移転価格は税務であって税務ではないので、上記の意味で手に職を付けるのであれば、「移転価格以外の税務」を担当できることが条件になります。

私の場合は無理を言って、「申告書が書きたい」という希望を叶えてもらいました。個人的には、今でもすごく感謝していることですが、やっぱり紆余曲折はあったので、一般に「大手監査法人→大手税理士法人の移転価格以外の部門」の転身は、そんなに容易ではないとも思います。

手に職が付けば、つまり、税務のことがわかって、申告書も書けるようになれば、仮に独立しても仕事の幅は広がります。監査のいらない会社でも、税務申告は必要だからです。

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最後に

ここまで、監査法人から税理士法人に転職することのメリットを書いてきましたが、逆にデメリットは特に思い浮かびません

私の場合は、税理士法人に移って、給料が凄く下がりました(著しい下落には該当しないレベル)。ただ、それでもスキル以上の待遇だったと思うので、これもどちらかというと有難かったことです。

なお、私は今は独立していますが、もともと独立したかったわけではありません。結局は体力面の問題で、税理士法人の「超人」たちに付いていけなかっただけです(このあたりも、またいつか書きたいと思います)。もし私に「普通の人間のレベルを超越した体力」があれば、きっと税理士法人の仕事を続けていたと思います。

「私だけかもしれない」という可能性は想定しつつも、監査法人から税理士法人に転職すると、仕事はめちゃくちゃ楽しいと思います。

念のためですが、これは監査法人が面白くないという意味ではありません。正確にいうと、「監査法人で経験を積んで、そこから税理士法人に転職すると、税理士法人の仕事がとにかく楽しい」ということです。

つまり、監査法人での経験を前提にして書いているので、直接税理士法人に行って楽しいかどうかはわかりません(結局は「ないものねだり」という要素があると思うので)。

あ、もちろん、監査法人が楽しいところだとは、一言もいってませんからね。

今日はここまでです。

では、では。

この記事を書いたのは…
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら

 

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