GMAT vs. 公認会計士:対策における致命的な失敗

今日は雑談です。
いま仕事が一段落して断捨離中なのですが、GMATのスコアが発見されたので、それについて書きます。リクエストを頂いているのはTOEICのことなのですが、そっちは何もネタがないので。
最初に言っておきますが、真面目にGMATの勉強をしている人は読まないようにしてください。
目次
GMATとは
ご存知の方は嫌というほどよくご存知だと思うのですが、GMATというのは、MBAで留学するために受けるテストです。何の略かは知りません。
ただ、このGMATのスコアがビジネス・スクールに提出されて、選考の1つの要素になる感じだと思います。
私は監査法人に勤めているときにイギリスに留学したのですが(全貌はこちら)、計画的に留学したわけではないので、すべてがバタバタでした。
最初はGMATの過酷さも知らず、「どんなテストなのか」というイメージすら湧かない状態でした。
GMAT受験の準備
幸い準備期間が2か月近くあったので、とりあえず以下の本(版は違います)を買って、勉強を始めました。
最初に読んだ時の感想は、「難しいなー」というものでしたが(語彙力不足)、この本のおかげで、少なくともどういうテストなのかは理解できました。
ちなみに、私は本のタイトルに「攻略」と入ってると、ファミコンの攻略本を思い出して笑ってしまいます。大人向けの真面目な本に「攻略」と入れるのは、いいセンスだなと思います。
MBAよりも生活環境
ちょっと話が逸れますが、私が出国したときは、イギリスに行くことだけが決まっていて、どこのビジネス・スクールに行くのかは未定の状態でした。
ただ、家族もイギリスに連れて行く予定だったので、生活環境も考える必要があり、以前にホームステイしたことがあるケンブリッジのMBAを受験することに決めました。
で、「ケンブリッジのMBAだと、GMATのスコアは700は超えてたほうがいいよ」というのを教えてもらったので(今思えば根拠は不明)、とりあえず9割の720を目標に勉強を頑張りました(GMATは800点満点です)。
Official Guideはすごくよかった
目標も定まったので、あとはそれに合わせて勉強するだけです。
私の場合、会計士という職業柄(?)、Quantitative(数学)のセクションは満点近くいけそうでしたが、Verbal(英語)のセクションがちょっとやばそうな雰囲気でした。
なので、Verbalのほうを中心に勉強を進めたのですが、上記の完全攻略本ではGMATは「完全攻略」までは至らず、次は以下のオフィシャル・ガイドを買いました。
これはめっちゃためになりました。PCで解くPrep Toolsみたいなのが付いてて、その結果からスコアの予測までしてくれたので(しかも、だいたい当たってた)。
オフィシャル・ガイドのほうが、素直な問題が多い(解きやすい)印象で、これで何となくコツがつかめた気がします。今思えば、こっちを先にやっといたほうがよかったかな。これは致命的ではないにせよ、対策の失敗だと思います。
GMATの受験はマンチェスターで
GMATは会場受験なのですが、試験自体はオンラインなので、いつどこで受けてもOKです。
出国もバタバタで日本では受けられなかったこともあり、当時滞在していたマンチェスターで受けることにしたのですが(単なるマンUファン)、なかなか会場の空きがなくて、全然予約が取れず。。。「マンチェスターの人たちって、こんなにGMAT受けるのかあ。まあ、マンチェスター大学のMBAも有名だしなあ」と思ってました(事実は後ほど判明します)。
結局GMAT受験の予約は取れたのですが、試験日程がクリスマス後になってしまいました。クリスマス前に全部終わらせる予定で、休暇の予定を組んでたのに。。。
パリで勉強
クリスマス休暇はパリに行ったのですが、昼間は観光して、家族が寝静まった後、ホテルで孤独に勉強していたのがGMATの1つ目の思い出です。
GMATは何回か受験できるのですが(たぶん)、私は1回だけと決めていたので、「しゃーないな」ということで、あきらめて頑張りました。
子供たちが食べ散らかした後のルームサービスの食器の横で、一人寂しくオフィシャル・ガイドを読んでいたのは、いい思い出といえばそうだし、そうじゃないといえばそうじゃない思い出です。
試験の当日を振り返って
そして、紆余曲折はあったものの、無事(?)試験の当日を迎えました。
当日は、往路のトラムの中で、タイ語で話しかけられたことくらいしか覚えていません。
ただ、試験が終わり、会場の受付に向かって歩いているとき、ふと他の人のPCのモニタを見ると、車の映像とか出ていて、「???」となったことだけは鮮明に覚えています。Quantitativeのほう? そんな問題あったっけ?
釈然としないまま、受付に着いたところ、おばちゃんが仮のスコアを渡してくれました(当時は、試験後割とすぐに、Unofficial Score Reportというのがもらえました)。
とりあえず、スコア的には目標をクリアしたので、おばちゃんとマンUのファーガソン監督(当時)のことを雑談していたのですが、おばちゃんから「GMAT、しんどいでしょ?」みたいな問いかけがありました。私も真面目なので、「そうですね。でも、ここのみんなもGMAT受けてるわけだし、自分だけじゃないですから」みたいに言ったら、爆笑されました。
で、車のハンドルを回すジェスチャーとともに、一言、「driving licence」と。
え? よくわからないけど、他のみんなは、運転免許の筆記試験みたいなやつ受けてた??? 同じ会場で? だから、あんなに予約が取れなかったのか。。。
呆然とした私は、とりあえずおばちゃんとhigh fiveすることしかできず(おばちゃん、優しかった)、その後のことは全く覚えていません。
致命的な失敗
これがGMATの2つ目の思い出であり、致命的な失敗です。GMAT対策という意味では、試験の内容よりも、会場のことを知っておくほうが重要かもしれません。それくらい動揺しました(笑)
大して攻略法(←気に入ってる)を見つけられなかったにもかかわらず、あえてGMATの話題を出したのは、どうしてもこの運転免許ネタが言いたかったためです。
今でも、あれは夢だったんじゃないかと思い返すことがあります。あるいは、自分の運転免許は、日本のものではなく、英国のものかもしれないと。
ちゃんと読んでくれた人はごめんなさい。そして、GMATの勉強をしている人は頑張ってください。アドバイスは何もないけど。
今日はここまでです。
では、では。
佐和 周(公認会計士・税理士)
現 有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人を経て、佐和公認会計士事務所を開設。専門は海外子会社管理・財務DD・国際税務など。東京大学経済学部卒業、英国ケンブリッジ大学経営大学院(Cambridge Judge Business School) 首席修了 (MBA)。詳細なプロフィールはこちら。